鍼灸師について

知っておきたい鍼灸師のメリットとデメリット

「はり師」「きゅう師」双方の国家資格を取得した人がなることができる職業「鍼灸師」。
どの職業でもそうですが、国家資格である鍼灸師も楽しいこともあれば、しんどいことやつらいこと・大変なこともあります。

そんな鍼灸師として働く上での、メリットとデメリットを紹介します。参考にしてみてください。

鍼灸師のメリット(やりがい・魅力)

①患者様と深く関われる

地域代替医療の一つとして社会貢献できるとても魅力ある仕事です。鍼灸治療は身体の状態を詳細に把握するために問診を大切にします。その分、施術時間も長いため患者さんとの関わりが深い職業です。
鍼灸院では、信頼関係を築きながら様々な症状に対応できる技術が求められます。自分で患者様を診て個々の症状に対してオーダーメイドの施術をしていく部分では責任も大きいですがやりがいがあります。
整形外科では医師の指示により症状に合わせた施術を行い、西洋医学を補う役割が業務です。痛みを緩和しながらリハビリをサポートする役割は魅力ある職業です。
機能訓練指導員としてデイサービスや特別養護老人ホームなどの福祉施設で働く場合は、機能訓練計画書を作成し評価しながら健康で自立した生活が送れるように支援していきます。どのようにしたら機能訓練を楽しく充実して行えるかを考える点では大きなやりがいがあります。
どの現場においても、対応した患者様の状態が良くなっていく様子を感じることができるのは、鍼灸師のやりがいの一つです。また、回復した患者様から感謝されることは最大のやりがいといえるでしょう。

②国家資格という信頼

鍼灸師の資格は3年間養成学校に通い国家試験に合格しなければ取得できません。国家試験は年に1度行われます。卒業後も卒後教育に励み知識と技術の向上を図る責務があります。国家資格をもつということは、専門的な知識と技術を努力して修得してきたという点で信頼を得ることができます。

関連記事:鍼灸師とは?どんな仕事?資格は必要?

③保険診療が一部認められている職業

平成31年から患者さんが一部負担分を支払い、鍼灸師が患者様に代わって残りの費用を保険者に請求する「受領委任制度」が導入されました。保険取扱いについては、新たに資格取得後の「実務経験」と「2日間の施術管理者研修の受講」が義務付けられ講習会を受講し施術管理者になる必要があります。保険適応できるのは一部の指定疾患と医師の同意が必要ですが、保険診療によって費用の負担が軽減され施術を受けることができるので安心感があります。

④開業権がある

鍼灸師は鍼灸院を開業することができます。また施術所を構えなくても開業ができる「訪問鍼灸」も可能です。理想の治療院を経営でき何歳になっても仕事ができます。患者様ひとり一人に対して自らの知識と経験をもとに判断し施術を行うため大きな責任を持つことになりますが魅力の一つです。他の鍼灸院との差別化を図り上手な経営能力と戦略をしっかりと立てられるかがポイントです。継続来院者だけでなく新規来院者の集客数増加が生き残る秘訣でもあります。努力次第で報酬を多く得ることができ安定した経営ができます。

関連記事:鍼灸師として独立開業はできる?

⑤治療の専門性が広い

鍼灸師の施術分野は広く、小児から高齢者まで負担の少ない施術が可能です。最近では美容鍼灸が盛んでエステ業界での鍼灸師の活躍が増加しています。また、薬を服用しない鍼灸治療は、ドーピング検査のトラブルを防げることからスポーツ現場で需要が高まっています。婦人科分野では妊娠や産後のケア、多くの女性アスリートが抱えている過度なトレーニングによる運動性無月経や骨粗鬆症の問題に対しても鍼灸の施術力を発揮しています。

鍼灸師のデメリット(不安なこと、辛いこと、大変なこと)

①人間関係を築くこと

患者様ひとり一人に関わる仕事で、患者様が持っている悩みを聞き出しそれらの悩みを解決できるようにコミュニケーション能力が求められます。問診から施術の間でできるだけ信頼関係を構築し、初診の患者さんでも悩みを言いやすいような環境づくりをすることが大切です。また、臨床現場ではチームワークが大切です。患者様の為にスタッフ全員が協力し、お互いを尊重し合い業務を遂行する必要があります。柔軟に他人の意見を聞き入れ、助け合って仕事ができる協調性も求められます。

②独立開業も楽ではない

年々、需要の高まりがある職業ですが資格取得者の増加に伴い開業件数も増加しています。独立開業は大きな責任を伴い厳しい道のりでもあります。また設備費用がかり事務や経理などの経営能力も求められます。経営戦略を考え技術の向上を図ることは魅力の一つでもあります。競争で生き残るためには、患者様のよりどころとなる治療院経営を目指し専門分野を掲げペシャリストとなること、そして経営課題を見つけ出し分析して施策を立てて取り組んでいく努力が必要です。

③気力勝負

鍼灸治療は施術時間が長く人体に鍼を刺したり灸を据えたりするため、医療事故を起こさないように細心の注意を払いながら施術を行います。常に集中していて気疲れすることもあります。精神的な負担が大きい職業なので適度にリフレッシュしながら仕事に取組む工夫が必要です。

④意外と就職が困難

就職先は多方面に渡り需要も多くありますが、鍼灸院への就職はやや難しいところがあります。技術を身につけたくて鍼灸院に就職を希望する人も多いですが、個人経営で規模が小さい鍼灸院が多いため雇用も少ないのが現状です。
鍼灸院以外でより良い待遇や施術分野で活躍できる就職先を見つけるのも方法です。

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