鍼灸師について

中国鍼灸と日本鍼灸の違い

本校の鍼灸学科では、「中国鍼灸と日本鍼灸」の2つの技術を修得できることができます。この2つの鍼灸治療の技術ができるようになることで、鍼灸師として患者様と向き合った際にその痛みや苦しみを緩和できる治療方法が選択できるようになります。

中国鍼灸と日本鍼灸は、使用する鍼の特色も違えば、その目的や効果もそれぞれ違います。 目の前の患者様に合った鍼灸治療ができる鍼灸師こそ、患者様から信頼され、選ばれる鍼灸師として活躍できるのではないでしょうか。

「鍼灸の歴史・ルーツ」

このページの内容

「鍼灸の歴史・ルーツ」

中国鍼灸と日本鍼灸との違い

一般的に中医学(中国の医学)として治療目的で用いる中国鍼灸と、和鍼とも呼ばれる日本鍼灸と、それぞれの特徴や違いについてわかりやすく説明します。
もちろん治療方法は鍼灸師によってさまざまな手技がありますので、ここでは一般論としてわかりやすく表現しますので、ご了承ください。

1、対応範囲

①中国鍼灸

難病、慢性病、不妊症、女性疾患、がん、うつ、痛み、生活習慣病などの一般疾患、体質改善 など

②日本鍼灸

肩こり、腰痛などの慢性疾患、癒し、リラクゼーション、美容鍼灸 など

2、目標の違い

①中国鍼灸

病気の自覚症状の改善など病気の治療にも目標を置く

②日本鍼灸

楽になった、気持ち良くなった、キレイになったということなどにも目標を置く

3、使用する鍼

①中国鍼灸

中国本場の各種の鍼(太い鍼、長い鍼、細い鍼、短い鍼)があるが、日本鍼灸の治療よりは、少し太くて長い鍼が用いられることが多い

②日本鍼灸

江戸時代に日本の鍼師が考案した「鍼管」を使用するのが特徴的。
細くて柔らかく、太さによって色分けがされていてわかりやすい

4、使用する灸

①中国鍼灸

モグサを含む漢方配合のお灸

②日本鍼灸

モグサのお灸

5、医学における位置づけ

①中国鍼灸

中国の病院では、中医学の観点から内科や外科と並列で鍼灸科が診療科として設置されており、病気の自覚症状の改善のほか、血液データや画像検査も正常となること(病気を治すことを位置づけしている)

②日本鍼灸

代替医療とされる場合もあるが、一般的には民間療法のような位置づけ

6、鍼の刺し方

①中国鍼灸

鍼自体を持ち皮膚に差し込むようにして刺す。
日本鍼の刺し方に比べると、押し込むイメージ

②日本鍼灸

鍼よりも若干短い管を用いて、その中に鍼を入れてト鍼の頭をトントンと弾くように叩きながら入れていく

中国鍼灸は、鍼灸の本場である中国で中医学として病気の治療としての役割を確立してきました。そして、日本鍼灸は多く鍼灸師が少ない刺激で大きな効果を出すために鍼灸の技を磨いてきました。2つの鍼灸の特色を理解し、2つの手技を身に付けることでより鍼灸師としての価値が向上します。
患者様のコンディショニングに合わせて使い分けていくこともできます。

【監修者】

本校鍼灸学科 専任教員 青木春美

鍼灸師

本校鍼灸学科 専任教員 青木春美
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