こんにちは、日本医専です!
今回は、柔道整復学科の専任教員 片橋先生コラムの第66弾をお届けします!

【手当の基本「RICE処置」──いちばん大切なのは?】

日本医専柔道整復学科の片橋です

暑くなってきましたね。学生さんの熱量が高くて、すでに実技や教室で「あちち!」となっています

さて、ケガをしたときにまず行う応急処置として有名なRICE処置
Rest(安静)、Ice(冷却)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)の頭文字をとったこの手当法は、スポーツや日常生活の打撲・捻挫などに広く用いられています

その中で、一番重要なのは何だとおもいますか?
実は・・・最も重要なのはRest(安静)ご存じでしたか?

なぜ安静が最も大切なのでしょう?

ケガした直後の体は、炎症を起こしており、細胞がダメージを受けています
ここで無理に動いたり、日常の動作を続けたりしてしまうと、炎症が悪化したり、損傷が広がったりする可能性があります

体が治す準備をするためには、まず休むことが必要不可欠
安静にして、自己修復力が最大限に働ける環境を整えるのですね
実は病気の時も安静が一番の薬なんです

風邪をひいたときや、発熱・腹痛などの体調不良時も、体はウイルスや炎症と戦うために全力を尽くしています

ここで無理をすると、回復が遅れたり、症状が悪化してしまうこともありますよね
病気のときも、休むことで免疫機能がしっかり働き、回復を早めるのです

薬や栄養ももちろん大切ですが、しっかり休むことが回復の基本だと、改めて意識してみてください
大切なのは、傷んだ部分や疲弊した体に余計な負担をかけないこと
体の自然治癒力がもっとも働くのは、休んでいるときなのです

安静を軽視すると,炎症が悪化し、回復までの時間が長引く
出血や腫れが進行し、ケガが治っても元のように動かない(可動域制限)
病気のときは、重症化や長期化、他の人への感染リスクにも

手当や応急処置というと、「冷やす」「巻く」などに意識が向きがちですが
何よりもまず「動かさない・休ませる」ことが最優先
無理は禁物!痛いことはしない

「少し休む」ことが、結果的に早く元気になれる近道なのです

(監修/片橋るみ先生:柔道整復師 介護支援専門員)