【浮谷先生コラム第7弾】『続・あごの話』

こんにちは、日本医学柔整鍼灸専門学校です。

浮谷先生コラムも第7弾です。

歯科医師の浮谷先生の「あご」のはなしの続編です。

『続・あごの話』

こんにちは。柔整科教員・浮谷です。

以前記したコラムの続編をお送りします。

顎関節脱臼とは?

あごが外れること、すなわち「顎関節の脱臼」とは何らかの原因によって関節が正常な運動範囲を越えて関節面の正常な相対的関係を失い、下顎頭の転位を起こした場合のことを言います。(少々専門の解剖学用語が続きますが)顎関節では関節包、関節靭帯、下顎窩ならびに下顎頭などが異常顎運動を阻止するように構成されています。これら顎関節構成体の形態変化あるいは機能低下とともに、強制的な運動による下顎窩と下顎頭の正常な位置的関係の失われた状態が顎関節脱臼です。

顎関節脱臼の分類 

顎関節脱臼は脱臼方向により、前方・側方・内方・後方脱臼などに分類されます。また脱臼後の経過時間により新鮮あるいは陳旧性脱臼があり、その程度により完全・不完全脱臼、さらに原因、症状から外傷性・先天性・習慣性脱臼などに分類されます。

顎関節前方脱臼について

  • 症状:顎関節脱臼の大部分を占めるもので顔貌は長くなり、下顎前突様を呈します。

両側性では開口状態で固定され閉口不能となります。耳珠前部が陥凹し、下顎頭は頬骨弓下に突出します。片側性の場合でも同様の症状を呈しますが、下顎は健側に偏位します。

  • 治療:新鮮例では徒手整復のあと、固定・安静をはかり再発・習慣化を防ぎます。

徒手整復ができない場合は全身麻酔下で整復することもあります。

整復法の例 

脱臼症状により様々な整復法がありますが、ひとつの例を挙げますと、

  • まず患者の後方に立って患者の頭を術者の下腹部の高さに固定します。
  • 次に術者の拇指を患者の臼歯後部に、小指を下顎角の後方に、薬指を下顎角の前方に、中指と示指をオトガイ下部にあてがいます。
  • ついで、腕を伸ばしながら術者の体重を拇指にかけるようにして後臼歯部を後下方へ押し下げると同時に、
  • 手首をひねって示指と中指でオトガイ部を上方へ、下顎角部を中心に回転させるようにします。

このような手順できわめて容易に整復できると言われています。

以上は私が歯科学生時代に教わった内容です。柔道整復師を目指す皆さんは今後「柔道整復学」や「整形外科学」で学習すると思います。基本は「解剖学」ですから教科書を中心に頑張って取り組んでください。ご健闘を祈っています。

(監修/浮谷英邦先生:歯科医師・介護支援専門員)

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