柔道整復師・鍼灸師を育成する専門学校

日本医学柔整鍼灸専門学校
(2025年4月 校名変更予定)

鍼灸学科 BLOG

【天野先生コラム】東洋医学では疲労や倦怠感はどう対処する?

2023/08/31

みなさん、こんにちは!
日本医学柔整鍼灸専門学校です。

本校教員が執筆するコラム「東洋医学を正しく知って不調改善」が日刊ゲンダイヘルスケアに掲載されましたので、ご紹介します!

東洋医学では疲労や倦怠感はどう対処する? 器質的疾患は認められないものが対象

疲労や倦怠感の要因は非常に多岐にわたります。

近年では、確認できる組織障害の程度に比べて大きい身体症状の訴えがある「機能性身体症候群」という概念も提唱されています。

ちなみに東洋医学では、慢性の疲労・倦怠感があり、しかし器質的疾患は認められないものが主な対象となります。

東洋医学における基本的考え方では、疲労・倦怠感は気虚(気の不足)、気滞(気の停滞)、血虚(血の不足)、血瘀(血の停滞)、水滞(水分代謝の異常、水の量的・分布)によってあらわれると考えます。

また、体のさまざまな機能を五臓(肝・心・脾・肺・腎)に結びつけて考えますが、この五臓の中でも特に疲労・倦怠感と関連深いのがとされています。

は消化吸収を、は泌尿生殖をそれぞれ担い、は生命力とも関連しています。

そして、そんな脾の働きを整える代表的なツボに、膝のすぐ下のくぼみから指4本分下の「足三里(あしさんり)」、膝の内側にある骨の大きな膨らみとスネの骨との角にある「陰陵泉(いんりょうせん)」、背中の真ん中から指3本分外、ウエストラインからやや上の「脾兪(ひゆ)」などがあります。

足三里

陰陵泉

脾兪

日頃のセルフケアとして、これらのツボを痛気持ちいい程度に圧迫したり、台座付きの市販のお灸をしたりするとよいでしょう。

いずれにしても、医師・薬剤師・鍼灸師ら専門家にご相談していただくことをお勧めします。

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天野陽介先生(鍼灸学科専任教員)
北里大学東洋医学総合研究所医史学研究部客員研究員も務める。
日本伝統鍼灸学会、東亜医学協会、全日本鍼灸学会、日本医史学会、日本東洋医学会所属。

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