【コラム】柔道整復師が開業する前に知っておきたいこと
2019/10/17
こんにちは!日本医学柔整鍼灸専門学校 広報担当です。
柔道整復師は国家資格であり、理学療法士とは異なり、独立開業権のある仕事です。
そのため、“将来は自分で接骨院や整骨院を開業したい”と考える人が多くいらっしゃいます。
では、実際に柔道整復師が開業ために必要なことはどんなことでしょうか?
1、柔道整復師とは
柔道整復をおこなうことができる医療系の国家資格です。おもにスポーツや日常生活で生じた打撲、捻挫、脱臼などの外傷に対して施術をおこなうことができます。
また、接骨院や整骨院で柔道整復を行うだけでなく、整形外科の病院で活躍することもできます。
2、接骨院と整体院の違い
接骨院では、柔道整復師という国家資格の有資格者が骨折や捻挫、打撲や脱臼に対して外科的な医療行為や投薬を行わずに応急手当を行ったり、医師の同意を得て施術を行ったりして回復を図ります。
この場合には、病院などと同様に健康保険が適用されて自己負担額は1~3割程度になります。ただし、慢性の肩こりや腰痛は健康保険が適用となりません。
また、接骨院とよく勘違いされる整体院は脊椎や骨盤、四肢などに対して手足を使って歪みを整えて不調を改善する施術をおこないます。
整体師は国家資格ではありません。そのため、整体師が行う施術費用は保険適応外となります。
3、柔道整復師の開業に必要なことは?
柔道整復師は国家資格であるだけでなく、独立開業権を持っています。
そのため、柔道整復師の国家資格を持っていれば、接骨院の開業が可能です。
ただし、2017年に厚生労働省より発出された「施術管理者の要件について」で述べられている通り、『平成30年4月以降、接骨院を開業するためには、既卒を含めて、最大3年間の実務経験と一定の研修を要する』と記載されています。
これは、「健康保険を使用する接骨院の場合は、最大3年間の実務経験と一定の研修が必要」と言い換えることができるため、現在開業を考えている方はこの条件をクリアすることに注意しましょう。
4、柔道整復師の開業収入はいくら?
開業を視野に入れている柔道整復師や、これから柔道整復師の国家資格取得を目指して学校に入学を検討している方にとって、最も気になるのが開業してからの年収ではないでしょうか。
実務経験を積み、施術管理者の届け出を行って保険を取り扱いできる接骨院を開業するとなると、当然開業までにかかる費用や準備期間も考えて、決断する必要があります。
柔道整復師の平均年収は、就職先によっても差はありますが400万円前後くらいと言われています。そして、柔道整復師としてキャリアを積んでいくと600万円程度まで上がるようです。
当然のことながら、自分で開業した場合には、その年収はどれだけ患者様がいらっしゃるかによって大きく変わってきます。経営状態の厳しい接骨院から年収1000万円以上稼ぐ柔道整復師もいます。その幅は、250万円~1000万円以上と大きく差が開くのです。
5、柔道整復師の開業手続きについて
接骨院の開業までには様々な流れがあります。その流れをしっかりと把握して、必要な準備を整えて届出をする必要があります。
施術所開設届やそのほかの申請に必要な書類について参考程度にご紹介します。
①事業計画、収支計画書の作成
②施術圏調査と物件の選定
③施術所の施工
④施術所開設届の申請手続き
⑤受領委託契約
⑥共済番号取得申請
⑦労災保険
⑧人材の確保
⑨患者数確保のため広報活動(ホームページ制作など) など
6、柔道整復師の開業にかかる費用について
接骨院を開業する場合、施設の規模や機材の選び方によって費用も大きく変わってきます。
また、法人として開業する場合には会社の設立費用もかかる場合があります。
あらかじめ必要な開業資金を把握して、項目ごとに必要な資金を確認しておくと安心です。
例えば、法人として開業する場合は…
・会社設立費用
・物件取得費
・設備投資費用
・広告費
・ホームページ制作費
・人件費 など
開業資金が自力で調達する人もいれば、親族などからの贈与や借入、または公的融資を申請して調達するケースもあります。
受けられる助成金や補助金も多岐に渡ることもあるため、事前にしっかりと調べておくことをおすすめします。
柔道整復師の国家資格を取得して、将来の夢である「自分の接骨院を開業する」を叶えるためには、独立開業を支援してくれる学校選びも大切です。
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