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【コラム】椎間板ヘルニアを予防するためには

2019/07/19

腰椎椎間板ヘルニアは、多くは日頃の生活の中で椎間板へ負担が積み重なって発症します。
経験したことがある方ならおわかりでしょうが、日常生活がままならないくらいの激痛で、仕事を休んでしまったり、家事ができなくなってしまうなど、生活に支障の出る病気です。
そんなつらい椎間板ヘルニアを発症しないように、今回は椎間板ヘルニアのおもな要因と予防についてご紹介します。

1、椎間板ヘルニアって?坐骨神経痛との違いは?

椎間板ヘルニアとは、椎間板が変性して、突出することで周辺の神経を圧迫して痛みなどの症状を起こす病気です。
椎間板とは、背骨の骨と骨の間にあってクッションのような役割をしていますが、これが変性して、組織の一部が飛び出して、神経が圧迫されると、次のような症状が出ます。
・手足のしびれや痛みを感じる
・手足の動作はしづらい など
坐骨神経痛は、坐骨神経を圧迫する状態で、椎間板ヘルニアによって坐骨神経痛が起こることもあります。
お尻から太ももの裏側に痛みは生じると、坐骨神経痛の場合もあり、腰椎椎間板ヘルニアの代表的な症状とされています。
ちなみに、首の部分である頸椎椎間板ヘルニアは、手足のしびれ、首筋・肩甲骨の辺りにも痛みやしびれの症状が出ますが、椎間板ヘルニアでは、足・お尻の痛みやしびれなと下半身が中心です。ヘルニアが発生する場所のよって、しびれ・痛みの場所が異なります。
椎間板ヘルニアでは、非常に強く神経が圧迫された場合は、頸椎椎間板ヘルニア・腰椎椎間板ヘルニアのどちらでも、排尿・排泄障害が起こる可能性があります。

2、椎間板ヘルニアのおもな原因

椎間板ヘルニアの発症には、姿勢・動作などの環境要因と、もともとの体質・骨の形などの遺伝要因、そして加齢によるものがあります。
《椎間板ヘルニアのおもな原因》

 ・負荷を受けることによる椎間板の劣化
 ・生活習慣などの環境的要因
 ・外傷や遺伝的要因
 ・日常の姿勢(反り腰・猫背)
 ・肥満による椎間板への負荷
 ・加齢による経年劣化
 ・喫煙(毛細血管の血流悪化の恐れ)

3、椎間板ヘルニアの治療法は?

椎間板ヘルニアの治療法は、保存療法と手術療法があります。自然治癒することもあるため、まずは保存療法から治療が進められ、症状の改善を目指します。
①安静にする(必要とされた場合)

傷ついた神経に負担をかけないように、無理のない姿勢で過ごす。
②薬物療法/理学療法(必要と判断された場合)

薬物療法:筋弛緩薬・非ステロイド性消炎鎮痛薬など使用して、痛みの症状を抑える
理学療法:安静・薬物療法によって痛みが治まった後、ストレッチなどのリハビリを行う
③神経ブロック

ステロイド薬・局所麻酔注射などで痛みを緩和する治療。
椎間板ヘルニアは急激に悪化してから、1週間くらい経過したあたりが痛みのピークになることが多い。

そのため、安静・薬物療法・理学療法を行い、2週間くらい経過した後も症状に改善がみられずに日常の動作に支障が出る場合に、神経ブロックを検討する。

 

④手術

数か月経過しても症状が改善しない場合や、より日常生活に大きな支障が出る場合には手術が検討される。

4、椎間板ヘルニアを予防するために必要な3つのこと

《椎間板ヘルニアの予防が期待できる3つのこと》

 ・運動
 ・体重コントロール
 ・姿勢を正す
椎間板ヘルニアの予防には、適正体重を保ち、筋肉をつけることが大切です。
適度な運動を無理のない範囲で継続することがよいでしょう。
例えば、腕を大きく振りながらのウォーキング、ジョギング、スイミング、水中ウォーキング、ストレッチなどがおすすめです。
また、重い荷物を持ち上げる時には中腰にならないで、膝をしっかり使って持ち上げ、なるべく椎間板に負担をかけない生活行動も心がけましょう。

椎間板ヘルニアは必ずしも激しい痛みが出るとも限りません。少しでも気になる症状や違和感がある場合には、早めに医療機関の受診をおすすめします。
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