働くのは午前中だけ。午後は“自由時間”。 1日3時間勤務?
プール付きのお家。ビールは100円。

カンボジアのプロサッカーチームのトレーナーの働き方と暮らしとは?

HelloとThank youしか話せなかった植田智也さんが、現在カンボジアプロサッカーリーグでスポーツトレーナーとして活躍する日々についてセミナーでお話しくださいました。

 

日本の働き方とはまったく違う。

「海外でスポーツトレーナーとして働く」と聞くと、多くの人がこう想像するかもしれません。

英語が流暢で、特別な資格があり、ハードな環境で働く姿。

しかし今回、日本医専で行われた特別セミナーで語られた現実は
そのイメージとは大きく異なっていました。昨年のセミナー様子はコチラ

登壇したのは、カンボジアプロサッカーリーグでスポーツトレーナーとして活動する植田智也さん(通称ウッディ)

現在は「Boeung Ket FC」にて選手のコンディショニング、リハビリ、試合帯同などを担当しながら現地でプロフェッショナルとして活躍。

本セミナーでは、スポーツトレーナーという職業の“海外におけるリアルな働き方”と、“日本では得られないキャリアの広がり”が赤裸々に語られました。

 

HelloとThank youしか話せなかった出発点

植田トレーナーは、もともと四国の専門学校を卒業後、整形外科に勤務。現場経験を積んだのちにキャリアを大きく転換。

「最初の海外はシンガポールでした。正直、英語はHelloとThank youくらいしか話せませんでした。」

そんな状態からのスタートでしたが、プロサッカーチーム「アルビレックス新潟シンガポール」での勤務が人生を大きく変える。

日本人選手が多い環境とはいえ、日常は英語と日本語が混在する世界。
現場での実践の中で、少しずつ“使える英語”を身につけていった。

「最初は“ここ痛い?”くらいしか言えなかった。でも毎日使うことで、それが仕事の言葉になっていった。」
“現場で覚える語学”からスタート。(英語の勉強は今も続けているそうです。)

 

午前で仕事が終わる?カンボジアのリアルな働き方

現在の勤務先であるカンボジアでは、日本とはまったく異なる働き方が存在する。

朝8時半にスタートし、10時頃には終了。トレーナー業務も午前中でほぼ完結することが多い。 

「午前中の11時には家に帰っていることも普通です。仕事内容によっては、本当に2〜3時間くらいしか働いていない日もあります。」

「監督からは選手のケアやリハビリは午前中のうちにしっかり終わらせて、午後まで持ち越さないでほしいと言われています。

選手の拘束時間への配慮やチーム方針もあり、午後の時間は完全な自由時間になることもある。
実際の生活では、監督やスタッフと練習後に食事やビリヤードへ行くこともあり、午後はそのまま交流の時間へと変わる。

「11時から16時くらいまでビリヤードをしながら飲んでいる日もあります。」

仕事とプライベートの境界が日本とはまったく異なるのが特徴で、教室内には「そんな働き方があるんだ…」という静かな驚きが広がっていました。

カンボジア研修時の宿泊ホテルにて。

 

プール付きのお家、そして“余白のある生活”

生活環境も大きく違いました。シンガポール時代はワンルームでも家賃20万円、トイレ・シャワー共用という環境でしたが、カンボジアでは状況が一変する。

現在は1ベッドルームで家賃約4万5,000円。家賃はチーム負担。トイレ・シャワー・キッチン付きで、生活コストは非常に低い。さらに過去には、プール付きの住居に住んでいたこともある植田トレーナー。
“赤裸々なお給料事情”は次のパートへ♪

「家にプールが付いているところもありました。日本ではなかなか考えられないですよね。」

物価は安く、ビールは1杯約100円。水の方が高いこともあるそうです。
コーラの500mlボトルは約75円。イオンもあり暮らしは便利とのこと。

こうした環境の中で、経済的にも精神的にも“余白のある働き方”が実現していることが印象的で
セミナー参加者の多くが「自分にとって理想の働き方や暮らしとは何だろうか」と考えるきっかけにもなっていました。

日本医専では、キャリアプランも理想のライフスタイルも築いていける環境づくりを大切にしています !
キャリア形成プログラムのレポート

 

実際のオファー額と、海外の現実

カンボジアでのトレーナー職では、日本人というだけで高待遇のオファーが出るケースもあるそうです。

カンボジア現地の平均月収が約6〜9万円。実際に提示されたオファー額は、平均月収の約7倍ほど。 

住宅とバイクはクラブから支給。貯金しやすい条件や環境だそうです。

 

“治す”だけではなく、“決める”トレーナーへ

現場では、ケガの程度を見て「復帰まで4週間」と即座に判断することも求められるそうです。
レントゲンやMRIも気軽に使える環境ではないため、どの検査を選択するかもトレーナーの責任となる。

「カンボジアでのMRIは約3万円。現地の人にとっては大きな負担です。」

医療判断やリハビリ方針の決定も、トレーナーに委ねられる場面が多い。

「日本のように保険制度が整っていないため、この選手に本当にMRIが必要かどうか。
それを判断すること自体がトレーナーの仕事であり、価値が問われる部分だと思います。」

「求められる役割(判断や方針決定)に瞬時に対応できるよう常に知識をアップデートし、任せてもらえるような信頼関係を選手・スタッフ・チームと構築しています。」

「ドクターの意見が聞きたいと思ったときには、以前に勤めていた日本の病院のドクターに今でも相談ができるような関係が続いています。」

積み上げてきた知識と経験に加えて、信頼関係や人とのつながりによって今のポジションを確立してこられました。

 

2026年3月研修から生まれた“現地就職”

日本医専が実施するカンボジア研修では、単なる見学にとどまらない経験が行われています!

2026年3月の研修では、研修に参加した鍼灸学科卒業生が現地サッカーチームへの就職が決定。サッカーチームのスポーツトレーナーとしてのキャリアをスタートさせるとともに、なんと選手としてチームに関わる可能性も広がり、移住を決断。

大好きなサッカーに携われる環境が、現実に。

植田トレーナーも「カンボジアで働きませんか?少しでも興味があればぜひ一度研修に来てください!」と昨年・今年と続けて語っているように、カンボジア研修では“これまでの人生やキャリアが海外でつながっていく感覚”をリアルに得られる場にもなっています。

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2026年度  カンボジア研修

 

 

日本の枠を出ることで、キャリアの幅はさらに広がる。

「地道に積み上げて、人とのつながりを大切にすれば、プロトレーナーになれる。」
日本では当たり前と思っていた働き方や環境は、海外では全く違う価値基準になる。

午前で仕事が終わる日常。プール付きの住居。午後は、ビリヤードや交流。

そして、医療判断やリハビリ方針の決定などの、トレーナーとしてのやりがいの高さ。

“自分がまだ知らない選択肢が世の中にある”ということを知るところから始まり
その上で「自分はどう在りたいのか」を考え、どのように選択していくのか。

日本医専では、そうした一人ひとりの意思決定を、さまざまな側面からサポートしています。

 

最後に

今回のセミナーは、スポーツトレーナーという職業の可能性を“日本の外側”から見つめ直す時間となりました。もし今、「自分の可能性はどこまであるのかな」と感じているなら、その枠の外には想像以上に広い世界が待っているかもしれません。

ぜひ在学中に、セミナーやイベントや研修を通して、色んな可能性と選択肢に出会ってみてくださいね!

 

 

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