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日本医学柔整鍼灸専門学校

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【天野先生コラム】むくみ解消に効く!足つぼや家庭で実践できる東洋医学

2021/09/16

こんにちは。
日本医学柔整鍼灸専門学校 広報担当です。

寝起きに鏡を見たら顔がむくんでいる、夕方になるとふくらはぎがはる、足がむくんで靴がきつくなる、などを感じたことがある方は多いのではないでしょうか。

このような「むくみ」は、運動不足、生活習慣、ストレスや冷えが原因になって起こることが多いです。

今回はその「むくみ」の仕組み自宅でできるセルフケア方法をお伝えいたします。

「むくみ」になる水分とは?

「むくみ」とは、細胞と細胞の間を満たしている水分(細胞間液)が過剰になった状態です。

そもそも、人は体(体重)の約60%が水分でできています。この、人の体を構成している水分を体液といいます。

体液の約3分の2(体重の約40%)は細胞の中にあり、細胞内液と呼ばれます。残りの3分の1(体重の約20%)は細胞の外にあり、細胞外液と呼ばれます。

細胞外液はさらに、血液中の血しょう(体重の約5%)と細胞と細胞の間を満たす細胞間液(体重の約15%)に分けられます。

細胞間液は、細胞内外あるいは血管内外を移動しながら、組織の新陳代謝、栄養供給、老廃物の運搬などを行っています。

そして、余分な細胞間液や老廃物は静脈によって回収され、体幹に環流し処理されます。

この細胞間液が過剰になった状態が「むくみ」となります。すなわち、血液や水分のめぐりの悪いと細胞間液や老廃物が停滞しやすく、「むくみ」が起こりやすくなる、ということです。

東洋医学では、過剰になり停滞した水分を湿と表現しています。また、水分や血液をめぐらせるエネルギーを気と表現しています。

「むくみ」に対しては、湿をめぐらして取り除く、気を活性化させることを考えて治療していきます。また、冷えはめぐりの悪さを引き起こすため、冷えていれば温めることもあわせて行っていきます。

 

「むくみ」に対するセルフケア

セルフマッサージ

ご自身の体をマッサージしたりストレッチしたりすることは、血流がよくなり、停滞した湿を流すのに効果的です。特に「むくみ」を感じやすい足では、ふくらはぎを気持ちがよい程度の強さで揉みほぐしましょう。さらに膝の裏を揉んだり、足首を回したりすると、より効果的です。

足のむくみ改善に効果的なツボに太衝(たいしょう)三陰交(さんいんこう)豊隆(ほうりゅう)委中(いちゅう)湧泉(ゆうせん)などがあります。

これらのツボを心地よい強さで1か所5秒程度押すことを、3セットほど行います。

 

鍼灸師が使う専門道具のひとつに円鍼(えんしん)あります。円鍼は適度な強さで肌をこすることにより、停滞したものを流していくときに使用します。

ご家庭では、スプーンの凸面を使って、ふくらはぎや脛(すね)の骨のすぐ後(かかと側)を、足首側から膝側に向かって軽くこすり上げるとよいでしょう。

 

体を温める

鍼灸師は、患者さんの体で特に温める必要があるツボを探し出して、お灸などをして温めます。

ご家庭でのセルフケアとして先に挙げたツボにセルフ灸を行うこともできますが、一度は鍼灸師にアドバイスを受けてから実施されることをおすすめします。

手軽に体を温める方法は、やはり入浴です。入浴には温める効果とともに、気を活性化させめぐらせる効果があります。ゆったりと入浴しながら、ふくらはぎや足裏のセルフマッサージ、足首まわし、ツボ押しなどを行うと効果的です。

 

食べ物

「むくみ」に効果的な食べ物には次のようなものがあります。

海藻類……湿を改善し、水分のめぐりをよくし、排泄しやすくする効果があります。
ハトムギ……胃腸の働きを助け、水分のめぐりをよくします。さらに、余分な水分の排泄を促します。
かぼちゃ、大豆……胃腸の働きを助け、気を活性化させます。さらに、余分な水分の排泄を促します。

 

生活習慣の改善

睡眠不足や、運動不足による筋力低下も「むくみ」やすい要因のひとつとなります。

十分に睡眠をとる、適度に運動をすることも「むくみ」改善や予防には必要です。

(監修/天野 陽介先生)

天野 陽介先生/本校鍼灸学科専任講師・古典勉強会顧問
鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、博士(文学)


これから秋冬に向けて冷えも気になってくると思いますので、自宅でできるセルフケアをしっかりして気になる「むくみ」を解消しましょう!

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