【王先生コラム】第8弾 「花粉症に効く漢方薬・ツボ」
2021/03/25
こんにちは!
日本医学柔整鍼灸専門学校 広報担当です
王先生コラムの第8弾をお届けいたします!
王先生コラム「花粉症に効く漢方薬・ツボ」
春の到来とともに花粉が飛散のシーズンとなり、花粉症の方にとってはうっとうしい時期でもあります。
花粉症の症状に多く見られるのがくしゃみ、鼻水、鼻づまりと目の痒みです。
中医学はそれらの症状を引き起こす原因は、体外では「風邪」に関係し、体内では「肺」に関係すると考えています。
邪とは発病因子のことを指し、外からの邪を外邪、内部からの邪を内邪といいます。
花粉はあちこち飛散し、鼻や目のなどの人体の高い部位に侵入し悪さをするので、風の移動しやすく、高く舞う性質に似ていることから、外邪の風邪の部類に入るのです(他の外邪もある)。
また、同じ環境にいながら、花粉症になる人とならない人の差は体内の肺にあります。
中医学でいう肺は、呼吸の他、鼻に通じ合い、皮膚や毛孔を含めた体表のバリア機能をも担っていると考えています。
肺はきちんと働いて、体表のバリア機能がしっかりすれば、外邪から身を守ることができ、花粉などが容易に侵入することができません。
反対に、花粉症にかかっている方は、肺による体表のバリア機能が低下していると思われます。
そのような視点から、花粉症にかかっている方はシーズン中にまずは外邪を追い出して症状を治し、シーズンでない時に肺の働きを高めるなど抜本的治療が必要だと思われます。
本篇は今シーズンに使える漢方薬やツボ及び生活上の注意を簡単にご紹介します。
花粉症に効く漢方薬
①水様鼻水タイプ:鼻水が白くサラサラして大量に出る、くしゃみ、寒気、手足が冷えるなど。
→小青竜湯
②黄色鼻水タイプ:鼻水は黄色くて粘り気のある、鼻づまり、目が痒く充血する、口やのどの渇きなど。
→辛夷清肺湯
③白くて粘り気のある鼻水タイプ:鼻水が白くて粘り気がある、鼻づまり、のどのつかえる感など
→柴胡桂枝湯または柴胡桂枝乾姜湯
花粉症に効くツボ
上星、迎香、列缺、合谷など
花粉症を抑えるための注意点
なお、花粉シーズン中の生活面での注意として、以下のものが挙げられます。
①充分に睡眠を取る。充分な睡眠を取ることでバリア機能を高めることにつながります。
②身体を冷やさない。特に水様鼻水タイプの方は、冷えないように着るもの注意し、生ものや冷たいものを摂りすぎないように気をつけていただきたい。
③バランスのよい食事。特に黄色鼻水タイプの方はお酒、油っぽいもの、香辛料の入っている料理を控えていただきたい。
以上の注意点を守ってみましょう。
温飲・温食の徹底!!
また、上記の注意点にくわえて、冷たいものは極力口にしない生活をすることをおススメします。
私の経験ですが、2年前までは鼻炎がとてもひどく、夜中に鼻水や鼻づまりで目を覚ましたり、朝起きると必ず鼻をかむのが日課でした。
当時の食生活を振り返ると、生野菜、ビール、果物など身体を冷やす飲食をかなりしていました。
その後の生活改善で、特に夜の温飲・温食を意識したところ、驚くほど鼻をかむ機会が少なくなりましたよ。
黄色の鼻水タイプの方は
また、黄色の鼻水タイプの方は、熱を冷ます食材を意識して摂取しましょう。
豆腐やごぼう、レンコン、大根などがおススメです。
また、ペパーミントや菊花にも熱を冷ます働きがあります。お茶などにして飲むといいですね。
また、別回のコラムで取り上げた?養生法“も意識して身体のメンテナンスをすると症状の軽減につながると思います。
<<王先生コラム「カラダとココロを整える東洋医学」の別テーマはこちら>>
是非実践を!
(監修/王瑞霞 先生)
王 瑞霞先生/本校鍼灸学科専任講師・婦人鍼灸ゼミ顧問
北京中医薬大学医学修士 日本大学医学博士 中医師
専門分野は内科・婦人科 漢方・薬膳などの中医学に精通
今回の王先生のコラムでは花粉症に効くツボを紹介しました。
是非参考にしてみてください!
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