川﨑先生コラム 第26弾「スポーツ選手の栄養」

こんにちは!

日本医学柔整鍼灸専門学校 広報担当です。

川﨑先生コラムの第26弾をお届けいたします!

スポーツ選手の栄養

スポーツ選手の栄養の目的は、コンディション維持パフォーマンス向上の2つがあります。

より高いパフォーマンスを発揮し、維持していくために体力トレーニング以外に「食のトレーニング」が必要です。

適切な食事を取れる選手が強い選手であると考えられています。

★スポーツ選手の消費カロリー

スポーツ選手の消費カロリーは、平均して3000~4000kcalと推定され、瞬発系競技、持久系競技など競技性や体格、トレーニング強度によってカロリー消費は異なります。

一般の人の食事と比較して栄養度が高い食事で日常の食事を運動量に合わせて充実させる必要があります。

エネルギー量の増加に伴って各食品群からの摂取量をまんべんなく増やすように毎回の食事の献立の工夫が必要です。

★必要な栄養

体に必要なエネルギーは、食事により摂取する炭水化物(糖質)・脂質(脂肪)・タンパク質の三大栄養素が供給源となります。

ビタミン・ミネラルは、直接のエネルギー源にはなりませんが、体の働きを調整する栄養素として重要です。

① タンパク質

タンパク質は、筋肉・骨・血液などを作る材料で、人体の構成に関する最も基本的な栄養素です。

アミノ酸として吸収されて、運動のエネルギー源として利用されるよりもトレーニングにより鍛えられて発達・肥大してくる筋肉を合成する材料として重要な要素です。

筋、瞬発系アスリートに多く必要とされる栄養です。

 

② 炭水化物(糖質)

炭水化物(糖質)は、タンパク質を体に吸収するときや脂肪を代謝させるときに不可欠な栄養素です。

特にスタミナ維持や疲労回復に必要な要素です。

食事から摂取した炭水化物は、ブドウ糖や果糖として吸収されます。

吸収された糖は、肝臓や筋肉中にグリコーゲンとして貯蔵され、運動時にそれがエネルギーとして利用されます。

このようにエネルギー源としての役割がありますが、アミノ酸や脂質から糖質を合成することによって、グリコーゲンを体内で生み出すことができるため通常は意識的に摂取をしなくてもいい栄養素です。

 

③ 脂質(脂肪)

脂質(脂肪)は、生命維持のために必要な要素です。

スポーツ選手は油を減らすのが当たり前と思っている方もいますがそうではありません。

脂質は細胞やホルモンのもとになる大切な栄養素で脳、神経細胞の構成成分でもあります。

1日に摂取するエネルギーの25~30%を脂質から摂取することが望ましいとされています。

摂りすぎは体内で無駄な脂肪として貯蔵され体脂肪を増やすのでよくありませんが、減らしすぎもよくありません。

減量や増量などの目的に合わせて調整する必要があります。

 

④ ビタミン

ビタミン類は、水溶性ビタミン脂溶性ビタミンがあります。

運動時のエネルギー産生には不可欠で、コンディショニングの調整や疲労回復に重要な働きがあります。

からだ作りに利用される時に欠かすことのできない要素です。

エネルギー代謝には水溶性ビタミンの働きが重要でビタミンB1、B2、スポーツ時の精神緊張によるストレスの防止にはビタミンCの摂取が効果的です。脂溶性ビタミンには、ビタミンA・D・E・Kなどの種類があり、エネルギーの代謝には関係しませんが、抗酸化作用や骨形成、免疫などに欠かせない働きがあります。

 

⑤ ミネラル

ミネラルもエネルギー源ではありませんが、スポーツ選手のコンディショニングを保ったり、骨を作る重要な栄養素です。

特にミネラルは運動中の発汗と関係があります。

汗には水の他にナトリウム、カリウム、クロール(塩素)、カルシウム、鉄、マグネシウムなどが含まれており発汗とともに体外に失われていきます。

ミネラルは、筋肉収縮運動、神経の情報伝達、筋の働きの調節、筋肉痛の緩和に関係するためパフォーマンス維持に必要な要素です。

運動時の脱水に気を付けて水分補給をする必要があります。

 

⑥ 鉄

スポーツ選手は発汗により鉄が損失されやすくスタミナ切れの原因に貧血があげられます。

エネルギーを作るには必ず酸素が必要です。

そのためには鉄は不可欠なのです。

一般に貧血は、血液中の酸素が不足して起こります。

血液の成分の一つである赤血球に含まれるヘモグロビンはヘムという鉄とグロビンというタンパク質でできており、呼吸により体内に取り込んだ酸素はヘムと結合して全身に運ばれます。

体内の鉄が不足して起こる貧血を「鉄欠乏性貧血」といい、多くはこの鉄欠乏性です。

激しい運動をすることで起きる貧血をスポーツ貧血と言われます。

マラソンやサッカー、バレーボールなど足裏に衝撃が持続的にかかるスポーツに多くみられる「運動性溶血性貧血」があり、これは足裏の衝撃により赤血球が破壊されヘモグロビンが溶血することにより起きる貧血です。

競技能力が急激に低下した場合は貧血を考えることも必要です。

トレーニング中に高脂肪食をとっておくと脂質のエネルギー代謝が盛んとなりグリコーゲンの消費を防ぎ、持久性が高まるので長時間にわたる持久系スポーツには大切なことです。

逆に短距離走や重量挙げなどのようなスピードやパワーを発揮するスポーツではグリコーゲンをいかに速く分解してエネルギーを産生するかが、重要となるので脂肪食よりも炭水化物の方が必要です。

★スポーツ選手の栄養問題

栄養摂取障害と女性アスリートの三主徴(利用可能エネルギー不足、無月経、骨粗鬆症)が問題とされています。

質の高いトレーニングを継続して実践するためには、日々の疲労の回復が必須であり、特に炭水化物と脂質からのエネルギーの補給が必要です。

しかし炭水化物と脂質の摂取量が多くなると体重や体脂肪量の増加につながりパフォーマンスの低下につながることが懸念され食事量を減らす傾向があります。

減量が必要な競技では、脱水法や激しい食事制限を行い、急速に目標体重を達成しようとするケースが多くみられます。

計画のない減量は、低エネルギー状態が続くことでホルモン分泌量が低下し、発育発達障害や免疫機能低下、身体機能の低下つながります。

更には身体だけでなく精神的にもストレスがかかり、心身の障害が生じることも問題となっています。

体重コントロールには、除脂肪量(脂肪以外の部分で筋肉や骨など)を減らさず、体脂肪(体にある脂肪)だけを効率よく減らすことがポイントです。

過度な食事制限や偏った食事は体内の代謝を下げるため、脂肪が燃えにくくリバウンドを招きやすくなるため、減らしたい体重量により減量期間が変わってくることを理解し、計画を立てることが必要です。

終わりに

試合で最高のパフォーマンスを発揮するために必要なコンディショニング。

大切なのは栄養と休息です。

体の基礎を作りパフォーマンス維持をするためには食事は大切なトレーニングの一つです。

バランスの良い食事と言われてもあまりイメージがしにくいですよね。

そこで、まごわやさしいと和の食材の頭文字を覚えやすく語呂合わせにした合言葉があります。

7種類の食材をまんべんなく取り入れることで健康的な食生活が送れると言われています。

」=豆
」=ごま
」=わかめ
」=野菜
」=魚
」=しいたけ
」=いも

の略です。

これを思い出すと今日不足した栄養素を考えることができ意識的にバランスの調整をすることができます。

スポーツ選手だけでなく、生活習慣病予防や、美容、ダイエットにもおすすめです。皆さん健康意識を高めて毎日活き活きと輝きましょう!

柔道整復師・鍼灸師
本校柔道整復学科 専任教員 川﨑有子


週末のイベントでは先生ともお話しができます!
>>オープンキャンパス情報はこちら

先生のコラムや授業の様子がわかる!
>>ほかの柔道整復学科ブログはこちら

まずは日本医専を知ろう!
>>資料請求はこちら

カテゴリー: コラム パーマリンク