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【王先生コラム】第12弾「不眠症に対する日常生活での中医学的対策」

こんにちは!
日本医学柔整鍼灸専門学校 広報担当です。

立冬が過ぎ、益々昼は短く夜は長くなる今日この頃、読書に親しんだり、ライトアップされた紅葉を鑑賞したりして、夜長を堪能される方が多い一方、横になってもなかなか寝付けない、寝ても熟睡ができない方にとっては、辛く苦しい夜長でもあります。

今回の王先生コラムの第12弾は、そのような不眠の悩みを抱える方に対して、日常生活における中医学の対策をご紹介します。

中医学的に考える不眠症

不眠症を現代医学は「入眠困難」(寝つけが悪い)、「熟睡障害」(熟睡できない)、「中途覚醒」(途中で目が覚めて再び寝付けない)、「早朝覚醒」(明け方に目が覚める)の四つのタイプに分け、主に自律神経やホルモンバラスの悪さに起因すると考えています。

一方、中医学では不眠は五臓六腑の心や肝の機能的亢進、気血や体液の不足または巡りの滞りなどが原因であり、それらの原因により最終的に体の陰陽のバランスが崩れてしまい、寝付けが悪かったり、熟睡ができなかったりする状態に陥ると考えています。

なぜならば、人体の生理機能や生活リズムを陰陽学的に見ると、昼間に陽は優位で人間が活発に活動し、夜間に陰は優位で人間が静に休息するのです。

不眠症は諸々の原因により、この昼と夜のそれぞれの陰陽の優位性が保てない時や、うまく昼の陽から夜の陰へまたは夜の陰から昼の陽へ転換できない時に生じて来るものです。

不眠症の日常生活での対策

上記のように、不眠症の原因は心や肝の機能的亢進、気血や体液の不足または巡りの滞りなどが挙げられます。

それらの原因に対してそれぞれの漢方処方やツボがあり、専門的な対応が求められます
が、本篇は日常生活での対策を紹介します。

1.生活リズムを整える

生活リズムを整える1丁目1番地としては、やはり早寝早起きに尽きます。

早寝早起きは、陰陽のそれぞれの優位即ち起きるべき時に起きる、寝るべく時に寝るといった昼夜のリズムを保つ基本です。

夜に多少の不眠があってもできるだけ朝に早く起きて陰陽の転換を促すのを行うと、不眠症の軽減につながると思われます。

また、朝に起きたら朝日を浴びることもお勧めします。

朝日を浴びると、体は陽のスイッチに入ることとなり、円滑に陰陽リズムの転換を図れます。

これらに関しては、中医学の古典である『黄帝内経』では幾度なく触れており、中医学の大事な養生法のベース的なものでもあります。

2.眠りやすくなるように体調を整える

眠りやすくなるよう体調を整えるキーワードは、頭寒足熱(ずかんそくねつ)を目指すことです。

頭寒とは頭が冷静な状態、足熱とは足底はポカポカな状態を指します。

頭寒足熱は気血の巡りがよい証拠であり、陰陽のバランスが調和されていることを意味するものです。

この場合は、いかに足熱を保てることが大事です。

足熱でない場合は足も全身も冷えることや、足が冷えて頭がのぼせるケースが多いからです。

足熱をするには、食材はシナモンパウダー、足底の湧泉をお灸することをお勧めします。

3.寝る前に睡眠の環境を整える

寝る前に睡眠の環境を整えるには

①睡眠の1時間前から携帯画面を見ない
②部屋の光を暗くする
③寝る直前に熱湯風呂に入らない
④ツボの内関を軽く指圧する
⑤関元を意識して深呼吸する。

これらの方法はいずれも興奮状態を下げ、平静ムードを高めることですので、言い換えれば陽から陰に切り替えるのを促し、入眠しやすくさせるのです。

王 瑞霞先生/本校鍼灸学科専任講師・婦人鍼灸ゼミ顧問
北京中医薬大学医学修士 日本大学医学博士 中医師
専門分野は内科・婦人科 漢方・薬膳などの中医学に精通

<<王先生コラム「カラダとココロを整える東洋医学」の別テーマはこちら>>


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