【山中先生コラム・第3弾】~夏ののぼせ(ほてり)~
2022/08/26
こんにちは!
日本医学柔整鍼灸専門学校 広報担当です。
山中先生によるコラム・第3弾!
夏ののぼせ(ほてり)
皆さんは、熱い時期をどう過ごしていますか?
まだまだ30度を超えるような暑い日が続きますね。
身体(首など)を冷やすために、皆様はどのような対策をとっているでしょうか。
「様々な冷却グッズを使う・涼しい場所で過ごす」など皆様独自の対処法があるかと思います。
どれも素晴らしい方法ですが、そこにもう一つ加えていただきたい施術POINTがあります。
覚えやすい名前かつ、覚えやすい場所ですので是非皆様に使ってほしいと思います。
のぼせとは首から上、特に顔や頭に発熱とは異なる熱感を生じるもの状態を指します。
また、発症要因として自律神経の働きがうまくいかないこと等で起こります。
この自律神経の乱れを調整することで、今回表題にしているのぼせに対応することができるようになります。
施術では、自律神経の調子を整えることも大変重要になります。
身体の末端には、自律神経の働きを整える素晴らしいツボがあります。
毎日使用して行くことで、自律神経の乱れが落ち着き精神的・肉体的な安心安定がはかられます。
自ら行うセルフケアで、是非皆さんののぼせやほてりの症状の緩和に使っていただければと思います。
ここから、いくつかご紹介します。
自律神経の乱れには、身体の末端部を刺激していくのがオススメ。
1つ目は、『百会(ひゃくえ)』
頭の頂点にあり、探しやすく触れやすいところにあります。
2つ目は、『合谷(ごうこく)』
手の甲にあり、母指と示指の間にあります(第2指側)
3つ目は、『太衝(たいしょう)』
足背にあり、第1・第2趾の間にあります。
のぼせの原因(熱所見)に対しては2つご紹介します。
1つ目は、『内庭(ないてい)』
第2・第3趾の間で水かきのようになっている場所にあります。
2つ目は『曲池(きょくち)』
肘を曲げた時にできる、しわの外側にあります。
自律神経を整え、身体から余分な熱を取り除くことでのぼせに対して対処していくことが可能になります。是非試してみてください。
担当教員:山中 直樹先生(本校柔道整復学科 専任教員)
鍼灸師・柔道整復師
あん摩マッサージ指圧師
整膚師師範
山中先生は本校TikTokでも活躍中✨
週末のイベントでは先生ともお話しができます!
>>オープンキャンパス情報はこちら
先生のコラムや授業の様子がわかる!
>>ほかの柔道整復学科ブログはこちら
まずは日本医専を知ろう!
>>資料請求はこちら
新着記事
-
2025/07/15コラム
- 【柔道整復学科・川崎先生コラム】「パフォーマンスを向上させる柔(やわら)体操」
-
こんにちは! 日本医専の広報担当です。 柔道整復学科 川﨑先生コラムの第65弾をお届けいたします! 柔道における「柔体操」は、単なる準備運動にとどまらず、心身の能力を最大限に引き出し、柔道の理念を体現するために考案された伝統的な身体操法です。 柔道の創始者である嘉納治五郎師範の深い洞察と身体の理にかなった動きを追求して生み出されたこの体操は、競技者のみならず、健康を求めるすべての人々にとって、怪我の予防、全身の協調性、バランス、体幹の安定性、そして落ち着いた心を育むための素晴らしい身体操法であると言えます。 柔体操とは? 運動能力の土台を築く「動くストレッチ」 「身体が硬くて…」「なんだかいつも疲れている」「肩こりや腰痛が慢性化している」・・・・・ もし皆様が特定の動きで可動域の制限を感じたり、慢性的な疲労や痛みを感じているなら、その原因は「柔軟性の低下」が考えられます。 そして、その解決策の一つが、柔道という武道の根幹にある「柔体操」です。 柔道と聞くと、激しい投げ技を想像するかもしれませんが、柔道の稽古には、心と身体を整えるための「柔体操」という、とても穏やかで効果的な運動があります。 柔体操の最大のポイントは、「筋膜」を緩めることにあります。 筋膜は全身にわたって覆う網目状の結合組織で、身体の動きをスムーズにする上で重要なものです。 「一度引き伸ばされると緩む」という特性があり、柔体操のゆっくりとした、流れるような動きは、この筋膜を段階的に「伸ばして戻す」ことを繰り返し、本来の柔軟性を引き出すことに繋がっています。 これは、静的なストレッチでは得にくい、動きの中で筋膜をリリースするための動くストレッチとして効果があり、「段階的に伸ばす」というのが効果のポイントとなります。 なぜ、パフォーマンスは伸び悩むのか? 柔軟性と「負のスパイラル」 柔軟性の低い筋肉は、短く、常に緊張しています。この緊張状態は、必要以上にエネルギーを消費するため、すぐに疲れを感じやすくなります。 さらに深刻なのは、筋肉の緊張が続くと血液循環が悪くなることです。 筋肉が硬いと、その中を通る血管も圧迫され、血液の巡りが悪くなり、酸素や栄養素が細胞に届きにくくなってしまいます。代謝が悪いと老廃物が蓄積しやすくなるため、パフォーマンスの低下だけでなく、痛みに繋がりやすくなります。 そして、痛みを感じると、身体は無意識にその部位をかばおうと反応して、さらに筋肉を緊張させてしまいます。これが「痛みと緊張の負のスパイラル」です。 結果的に身体活動量が減少し、柔軟性が失われるという悪循環に陥ってしまいます。 柔軟性と全身の健康:血管との意外な関係 筋肉の柔軟性が高い人は、血管も柔らかく、動脈硬化のリスクも低いことが指摘されています。 逆に、柔軟性の低い人は血管も硬くなりがちで、血圧が上がりやすい傾向にあると言われています。 筋膜は血管にも密接に関わっているため、筋膜の柔軟性が血管の健康にも影響を与える可能性が示唆されています。 柔体操がもたらす効果:競技力向上と怪我予防 柔体操を継続的に取り入れることで、以下のような効果が期待できます。 ①無駄のない動きの習得 筋膜が柔軟になることで、関節の可動域が広がり、より大きなパワーを効率よく伝えられるようになります。例えば、野球のスイング、サッカーのキック、バスケットボールのジャンプなど、あらゆる動作で「しなやかさ」が加わり、パフォーマンスの向上に直結します。 ②体幹の安定性とバランス感覚の向上 柔体操は全身の連動性を重視するため、体幹が強化され安定した軸を保てるようになります。 全身の協調性、バランス感覚、体幹の安定性、柔軟性、筋力などを総合的に高めることに繋がり、相手との接触があるコンタクト競技や、素早い方向転換を要する競技において、反応速度と安定性を向上させます。 ③怪我のリスク低減 筋肉や関節の柔軟性が高まることで、急激な動きや不意な衝撃にも対応できる身体を作ることができ、捻挫や肉離れといったスポーツ障害の予防に繋がります。 ④疲労回復の促進と集中力の向上 血液循環が改善されることで、運動後の疲労物質の排出が促され、回復力が高まります。 また、呼吸に意識を集中する柔体操の特性は、メンタルを落ち着かせ、集中力を高める効果も期待できます。 これらのことから、柔体操のような全身の柔軟性を高める運動は、技術の向上だけでなく、全身の健康維持にとっても非常に有用であることがわかります。 心身への効果 ①集中力・精神力の向上 呼吸と動作に意識を集中することで、雑念が消え、精神的な安定と集中力が高まります。 ②ストレス軽減 身体を動かすことで、心身のリフレッシュ効果が得られます。 ③身体感覚の鋭敏化 自分の身体の状態に敏感になり、微細な変化に気づくことができるようになります。 ④健康増進 全身運動により、血行促進、代謝向上、姿勢改善など、総合的な健康増進に役立ちます。 特に、柔軟性の向上は血管の健康にもつながり、動脈硬化や高血圧のリスク低減にも貢献すると考えられます。 柔体操から学ぶ「柔よく剛を制す」の精神 柔体操は、単に身体を柔らかくするだけでなく、「柔よく剛を制す」という柔道の根本原理を体現するものです。 力任せではなく、相手の力を利用し、しなやかな動きで対応するという柔道の理念は、この柔体操の動きの中に深く息づいています。 一見地味に見える柔体操ですが、その奥には柔道の真髄が隠されています。柔道に携わる方はもちろん、一般の方々にとっても、しなやかで力強い身体、そして落ち着いた心を育むための素晴らしい身体操法であると言えます。 日々の生活に柔体操の要素を取り入れることで、より豊かな心身を維持・向上していきましょう。 過去のコラムはこちら 柔道整復師・鍼灸師 本校柔道整復学科 専任教員 川﨑有子]
-
2025/07/10コラム
- 【柔道整復学科・片橋先生コラム】手当の基本「RICE処置」──いちばん大切なのは?
-
こんにちは、日本医専です! 今回は、柔道整復学科の専任教員 片橋先生コラムの第66弾をお届けします! 【手当の基本「RICE処置」──いちばん大切なのは?】 日本医専柔道整復学科の片橋です 暑くなってきましたね。学生さんの熱量が高くて、すでに実技や教室で「あちち!」となっています さて、ケガをしたときにまず行う応急処置として有名な「RICE処置」。 Rest(安静)、Ice(冷却)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)の頭文字をとったこの手当法は、スポーツや日常生活の打撲・捻挫などに広く用いられています その中で、一番重要なのは何だとおもいますか? 実は・・・最も重要なのは「Rest(安静)」ご存じでしたか? なぜ安静が最も大切なのでしょう? ケガした直後の体は、炎症を起こしており、細胞がダメージを受けています ここで無理に動いたり、日常の動作を続けたりしてしまうと、炎症が悪化したり、損傷が広がったりする可能性があります 体が治す準備をするためには、まず休むことが必要不可欠 安静にして、自己修復力が最大限に働ける環境を整えるのですね 実は病気の時も安静が一番の薬なんです 風邪をひいたときや、発熱・腹痛などの体調不良時も、体はウイルスや炎症と戦うために全力を尽くしています ここで無理をすると、回復が遅れたり、症状が悪化してしまうこともありますよね 病気のときも、休むことで免疫機能がしっかり働き、回復を早めるのです 薬や栄養ももちろん大切ですが、「しっかり休むこと」が回復の基本だと、改めて意識してみてください 大切なのは、傷んだ部分や疲弊した体に余計な負担をかけないこと 体の自然治癒力がもっとも働くのは、休んでいるときなのです 安静を軽視すると,炎症が悪化し、回復までの時間が長引く 出血や腫れが進行し、ケガが治っても元のように動かない(可動域制限) 病気のときは、重症化や長期化、他の人への感染リスクにも 手当や応急処置というと、「冷やす」「巻く」などに意識が向きがちですが 何よりもまず「動かさない・休ませる」ことが最優先 無理は禁物!痛いことはしない 「少し休む」ことが、結果的に早く元気になれる近道なのです (監修/片橋るみ先生:柔道整復師 介護支援専門員) 過去のコラムはこちら]
-
2025/05/16コラム
- 【川﨑先生コラム】肌と心に語りかける“春の気の巡り”
-
こんにちは!! 日本医専の広報担当です。 柔道整復学科 川﨑先生コラムの第64弾をお届けいたします! 皆様、こんにちは。ゴールデンウィークが過ぎ、過ごしやすい季節となりましたね。お出かけの機会も増えるのではないでしょうか。この時期は一年の中でも紫外線が急激に強まる頃です。そろそろ本格的なケアを始める必要がありますね。 日々のスキンケアにおいては、紫外線対策はもちろんのこと、抗酸化作用に優れたビタミンCやEを積極的に摂取することが、シミやそばかすを防ぐための基本となります。 お肌のコンディションは、紫外線による外的ダメージだけでなく、自律神経の乱れや消化不良といった体の内側の不調によっても左右されます。これらの内的要因は、肌の保護機能を低下させ、乾燥、肌荒れ、くすみなどのトラブルを引き起こす可能性があります。 特にこの時期は、朝晩の寒暖差によって自律神経が乱れやすく、気分が不安定になったり、体がだるく感じたり、また、新しい環境でのストレスや、連休中の食生活の乱れから消化不良を起こしやすい方もいると思います。内と外の両方からケアをして、健やかな肌を守っていきましょう。 ●春はエネルギー(気)の流れをスムーズに 春は、新しい生活環境が始まるなど変化が多く、それに伴い周囲との人間関係などで疲れやストレスを感じやすい時期です。そのため、精神面に関わる様々な症状が現れやすく、いわゆる「五月病」も春特有の体調不良と言われています。 東洋医学の五行説では、「肝」は春の季節、そして木という性質と深く結びついています。 春の陽気が下から上へと勢いよく昇っていくように、木もまた、のびのびと枝葉を伸ばして成長します。 「肝」は、この全身の気の流れが滞らないようにコントロールする重要な役割を担っていて、陽の気を全身に発し、体の気の巡りを活発にすることで、体のあらゆる部分がスムーズに機能します。 5月を健やかに過ごすためには、この「肝」の気がのびのびと全身を巡ることが何よりも大切です。 また、「肝」の気は、まるで自律神経の機能に似ていて、私たちの心身のバランスを調整する働きを担っています。 東洋医学において「肝」は、ストレスを受け止める重要な臓器と考えられており、何らかのストレスによって気の巡りが滞ると、「気滞」や「肝鬱」といった状態が現れます。 これは西洋医学的に解釈すると、自律神経失調の様々な症状にあてはまると考えられます。 ●「肝」の気の働きと影響 気の巡りが何らかの原因で滞ってしまうと、精神的な不安定さを示す「気鬱(きうつ)」の状態が現れやすくなります。さらに、この状態が進行すると、「肝火上炎(けっかじょうえん)」や「肝陽上亢(かんようじょうこう)」といった、いわば「肝」のエネルギーが過剰に上昇する状態となり、イライラして怒りっぽくなったり、顔がほてったり、頭痛、耳鳴り、めまい、お腹の張りを感じたり、良く溜息をつくといった様々な症状が現れやすくなります。 また、「肝」は血液を貯蔵し、全身の血液が不足しないように血流を調整する重要な役割も担っています。 もし「肝」の気の巡りが悪くなると、全身で血液が不足する状態、すなわち「血虚(けっきょ)」という体質に陥ってしまうことがあります。 ●気滞対策と血虚対策の薬膳 薬膳の世界では、個々の食材が持つ効能を、五臓六腑との関連、五味(酸味・苦味・甘味・辛味・鹹味)、そして体を冷やす・温める性質である五性(寒性・涼性・平性・温性・熱性)によって細かく分類され、これらの性質をもとに、個々の体質や季節に合わせて食材を選びます。 さらに、それぞれの食材が「肝・心・脾・肺・腎」のどの臓腑・経絡・部位に働きかけて作用を示すのかという「帰経(きけい)」という考え方があります。 春の薬膳においては、全身の気をスムーズに巡らせ、また、血液の貯蔵量が十分に保たれることで「肝」の機能が円滑に働くよう助ける食材が良いと考えられています。 五行で「肝」と深く関連する食材は、その色でいうと「青色(緑色)」の食材、そして味覚でいうと「酸味」を持つ食材です。 酸味には、引き締めたり、固めたりする効果があるため、春に活発になりやすい陽気の過度な上昇を穏やかに抑える働きが期待できます。 日々の食事で栄養バランスを整えることは、健康維持のためにとても大切です。主菜、副菜、汁物を組み合わせることで、様々な栄養素を効率よく摂取できます。 主菜で不足しがちな栄養素を意識して、副菜やスープで補うことで、一日の食事全体の栄養バランスを向上させることができます。難しく考える必要はなく、「主菜に足りないものをプラスする」という意識を持つことが必要です。 ①気滞対策の薬膳食材 ・【香りの良い食材:柑橘類】(みかん、グレープフルーツ、キンカン、シークワーサー、陳皮(みかんの皮)、ゆず)は、気の停滞を取り除き、気の巡りを良くしてくれます。 みかんは、ビタミンCが豊富で疲労改善効果や、胃の機能を整えてお腹の張りや痰を解消してくれます。 ゆずは、解酒効果がありはちみつ漬けにしておくと二日酔いの時に使えます。 ・【香味野菜】も気の停滞を取り除き、気の巡りを良くしてくれます。イライラを鎮め気持ちを落ち着かせる働きを助けてくれます。 紫蘇は気の停滞を解消し、ストレスを和らげる効果があります。 セロリは、カラダの熱を冷まし、気の上昇(頭痛、血圧上昇)や利尿、解毒などの効能があります。 パクチーは消化を助け、食欲不振を改善する働きがあります。 ・【その他の食材】唐辛子、胡椒、山椒などは停滞した気を動かす助けになりますが、摂りすぎは気を消耗させるため注意が必要です。 大根、玉ねぎは、お腹の張りを和らげ、気の流れを整える効果が期待できます。 白菜も熱を冷まし、イライラを鎮め、胃腸の機能を整え、腸を潤し便通を良くする効能があります。冷え性の人は生姜、お酢など温める効能のあるものを付け加えると良いですね。 ②血虚対策の薬膳食材 ・造血作用のある食材: レバー、ほうれん草、人参、黒きくらげ、ひじき、ナツメ、クコの実などは、血を補うのに役立ちます。 ・血流を促す食材: いわし、あじなどの青魚、イカ、タコ、ニラなどは、血行を促進する効果が期待できます。 ・滋養強壮作用のある食材: 鶏肉、卵、山芋なども、血を補い、全身を滋養するのに役立ちます。 ●スキンケア対策と薬膳 スキンケア対策と薬膳を組み合わせる考え方は、体の内側から肌の健康をサポートするという点で非常に理にかなっています。 東洋医学では、肌の状態は内臓の機能や気血の状態を映し出す鏡と考えられており、薬膳はこれらのバランスを整えることで、肌本来の美しさを引き出すことを目指します。 ・紫外線は、中医学でいう「熱邪」や「毒邪」といった、肌を傷つける要因と考えられます。そのため、物理的に紫外線対策をすることは重要となります。 ・ビタミンC・Eは、強い抗酸化作用を持ち、体内で発生する活性酸素を除去する働きがあります。活性酸素は、体内では免疫機能や細胞伝達物質としての役割も担いますが、過剰に発生すると細胞を傷つけ、老化や病気の原因となる可能性があります。 中医学的に見ると、活性酸素は「瘀血(おけつ)」、つまり血の巡りの滞りや、肌の老化を促進する要因の一つと考えられています。ビタミンCやEを摂ることは、この「瘀血」の生成を抑え、肌の健康を保つことに繋がります。また、ビタミンCは「気血」を生み出すのを助け、肌の潤いやハリを保つ上でも重要です。 ・ビタミンCが豊富な食材: レモンやトマトなどは、薬膳では清熱解毒(体の熱を冷まし、毒素を取り除く)作用や、生津止渇(体の潤いを補い、喉の渇きを癒す)作用があるとされます。その他、パプリカ、ブロッコリー、キウイフルーツ、いちごなどもメラニンの生成を抑え、コラーゲンの生成を助けます。 ・ビタミンEが豊富な食材: ナッツ類やかぼちゃなどは、薬膳では補血(血を補う)作用や潤燥(潤いを与える)作用があるとされます。 ●見た目が若い人 同じ年齢でも見た目に差が出るのは、様々な要因が複雑に絡み合っています。東洋医学では、見た目の年齢には「血虚」という状態が深く関わっていると考えられています。この「血虚」は、単に血液の量が少ないということだけでなく、その質や、血液が全身に栄養を運ぶ機能の低下も含むものです。 血液は、全身の細胞に栄養を届け、老廃物を回収する役割を担っています。その機能が低下すると、肌のハリやツヤ、顔色など、見た目の若々しさにも影響が出てくるのは自然なことです。いつまでも若々しくいるためには、この「血虚」の状態に目を向け、日々の生活習慣を見直すことが大切です。 薬膳は、自分の体質にあった食養生です。薬膳の体質は「証(しょう)」で捉えられ、体の状態を総合的に判断する東洋医学独自の概念です。気虚、血虚、陰虚、陽虚、気滞、瘀血、痰湿、湿熱などがあり、個人の状態や季節によって変化します。体質に合った食材を選ぶことが重要で、日常の食事から病気を予防する未病先防という考え方が強いです。 食養生と日々のストレスケアに加えて、ビタミンCやEを豊富に含む食材を積極的に食事に取り入れることは、内側からもシミやそばかすを防ぎ、透明感のある肌を養う上でとても大切です。 また、高い化粧品よりも睡眠が大事です。深夜1時から3時までの丑(うし)の刻は「肝」の働きは盛んになる時間帯です。昼間は全身を巡っていた血液はこの時間に肝に戻りきれいな血液に生まれ変わります。きれいな血液が循環すると睡眠中の疲労回復が進み、目覚めが良い朝を迎えることができます。この時刻の睡眠は、お肌につやが出て髪が増えるといわれ、高価な化粧品より睡眠をしっかり取ることの方が効果的であると考えられます。 春の“気の巡り”を意識した生活習慣と、紫外線対策を基本としたスキンケアを組み合わせることで、いきいきとした健やかな美しさを育んでいきましょう。 柔道整復師・鍼灸師 本校柔道整復学科 専任教員 川﨑有子]
-
2025/03/14コラム
- 【片橋先生コラム】卒業式
-
日本医学柔整鍼灸専門学校です。 今回は柔道整復学科専任教員 片橋先生によるコラムの第64弾をお届けします! 卒業式 3月のイベントといえば、まず、柔道整復師の国家試験 3月の第1日曜日と決まっています それから、卒業式🌸 3年間の学校生活を終えて、旅立ちの日です 今年の3年生は昼間部も夜間部もよく集まっている姿がみられました 卒業式への参加率は85%以上‼ これはすごい数字なんです 特に夜間部の学生さんは社会人として朝から夕方まで働いている人がほとんど。 卒業式は平日の昼からです 昼間部の学生さんも午後から働いている方も多いですから、ほぼ全員が出席というわけにはなかなかいきません お忙しいところ、ご都合をつけて参加してくださるのですよね 本当にうれしいことです 1,2年生にとってはお楽しみの春休み 長期休みを満喫してリフレッシュ!次の学年での英気を養っていただきたいです 3月末には新年度のガイダンスがあります それぞれの学年を乗り切っての進級です 自信をもって、キラキラした目で登校してくれるでしょう 季節の大きな変わり目のこの時期、気分を新たに、寒暖差に気をつけてお過ごしください (監修/片橋るみ先生:柔道整復師 介護支援専門員)]
-
2025/02/28コラム
- 【川﨑先生コラム】未来の自分に出会う~スポーツを仕事に~
-
こんにちは!! 日本医学柔整鍼灸専門学校 広報担当です。 柔道整復学科 川﨑先生コラムの第63弾をお届けいたします! 未来の自分に出会う~スポーツを仕事に~ みなさん、競技者としてだけでなく、スポーツに関わる仕事は多岐にわたり、それぞれに大きなやりがいと感動があります。 日本医専で学ぶことで、未来の自分に出会い一歩踏み出してみませんか。 アスリートでなくても、自分自身が輝けるステージがスポーツにはあふれています。 部活動を頑張っている皆さんは、練習に打ち込み、その成果を試合で発揮し、仲間たちと喜びを共有しながら充実した日々を送っていることと思います。 しかしながら、ケガや実力が発揮できず悔しい思いをしている人もいることでしょう。 そのような中で、勉強かスポーツを続けるかという選択肢を選ぶことに不安な気持ちを抱え、将来の自分をイメージできずに思い悩んでいませんか。 アスリートから、スポーツを支える仕事を選んだとしても後悔する必要はありません。 これからたくさんの人との出会いや経験をして知らない世界を知ることにより、世界は広がり、夢や目標は変わっていくものです。将来のキャリアは、一本道ではありません。 様々な経験を通して、目標が変わることは普通のことです。 日々学びながら新しいことを吸収し、長期的な視点を持ち、柔軟に目標を調整しながら見直していくことも大切です。 さて、皆さんは〇〇×スポーツの空白に何を組み合わせますか? ●部活で得られるかけがえのない経験は宝 皆さんが部活で感じた、感動を支える仕事はたくさんあります。 その感動は、仕事の中で様々な形で支えることができます。 また、夢に向かって努力した経験は、仕事においても大きな力となり、強い精神力、困難に立ち向かう姿勢や体力、周囲への思いやりなど、スポーツを通して培われた人間力は、社会に出たときの大きな武器となります。 ●スポーツに関わる様々な職業 スポーツに関わる職業は、監督やコーチ(技術や戦略)、トレーナー(フィジカル強化、ケガの予防ケア)、インストラクター(健康増進)、スポーツ用品メーカー(障害サポート)、イベント運営(大会企画、選手の環境整備)など将来スポーツに関わる道はあります。 その他、スポーツ心理学(メンタル強化)、スポーツ栄養学(体調管理)、スポーツ医学(総合的医学)、スポーツ科学(研究分析)、スポーツビジネス(スポーツ用品開発)など、専門的な知識を活かせる分野もあります。 1.スポーツトレーナー スポーツトレーナーは、アスリートのパフォーマンス向上や、ケガの予防、リハビリをサポートし、選手のコンディショニング管理やトレーニング指導など専門的な知識と技術が求められます。 アメリカで仕事をするためにはスポーツトレーナーの資格が必要ですが、日本やその他の海外では、スポーツトレーナーの資格は必要ありません。 日本ではスポーツトレーナー資格は民間の認定資格です。 医師、柔道整復師、鍼灸師、理学療法士などの専門知識を身に付けた国家資格を持っている人たちが、スポーツトレーナーとして活躍しています。 2.柔道整復師 スポーツによるケガや体の不調を治療し、ケガをしない体づくりやケガからの早期復帰をサポートします。 骨折、脱臼、捻挫、筋腱の損傷などを専門とし、骨折、脱臼の応急処置が認められているのは、医師以外で柔道整復師だけです。 スポーツトレーナーやスポーツに関わる仕事をしている人が必ず持っている国家資格の一つです。 スポーツトレーナーとして、選手のコンディショニング、トレーニング指導、試合中の応急処置、ケガの予防、リハビリテーションなどを行います。 スポーツクリニックでは、スポーツによるケガの専門的な治療やパフォーマンス向上を目的とした施術を行います。 柔道整復師は、スポーツ医学と密接に関わり、アスリートから一般の人まで、幅広い層の健康をサポートする専門家です。 3.スポーツインストラクター 一般の方々の健康増進や体力向上をサポートし、様々なスポーツやエクササイズを指導し、運動の楽しさを伝えていく職業です。 人に教えることやコミュニケーションが好きな人は、この職業が向いていると思います。近年では、国家資格を持ち専門性が求められています。 4.スポーツ用品メーカー アスリートや一般の方々が使用するスポーツ用品の開発や販売に携わり、最新の技術や素材を駆使し、より安全で快適なスポーツ環境を支援するお仕事です。 スポーツにおけるケガの種類や発生メカニズム、人体の構造や機能に関する知識は安全性を高める上で不可欠です。 競技性を理解することで、必要な機能を適切に設計でき、デザインは機能性だけでなく選手のモチベーションやパフォーマンスにも影響を与えます。 選手のパフォーマンス向上や安全性を高める革新的な商品を開発するために、柔道整復師の資格を取りにくる方々がいます。 5.福祉用具専門相談員 福祉用具専門相談員は、障害を持つ方々が自立した日常生活を送るために、必要な福祉用具に関する専門的な知識を持ち、適切な用具選びや利用方法をアドバイスする専門家です。 スポーツ特定競技では、車椅子プレーヤーに対するサポートがあります。 スポーツ福祉用具は、障害のある人がスポーツを行う際に、その能力を最大限に発揮できるよう工夫された用具です。 用具を使用することで、障害による運動機能の低下を補い、スポーツパフォーマンスを向上させることができます。 身体に関する医学的専門知識を持った方々がこの職業に就いていることが多いです。 ●自分だけの未来を選択 大学または専門学校のどちらを選択するか?悩む方が多いのではないでしょうか。 効率的に実践的な知識と技術を身につけ、資格も取得できるのが専門学校です。 専門学校は基本的に3年制で、大学よりは1年短いですが、専門知識や技術以外に仕事や現場で役立つ知識を学ぶ機会が多くあります。 専門性を追求したカリキュラムや、職業の多用性に応じた総合的な学びがあります。 また、教員と学生との距離感が近いため、個別指導を受ける機会が多く得られるのもメリットです。 専門学校卒業だからといって、キャリアに影響することはほとんどありません。 大事なのは即戦力として仕事ができることや、卒業後に自分の将来に近い就職ができることです。 まずは、オープンキャンパスに積極的に参加してみましょう。 オープンキャンパスでは、授業内容を体験でき学校の雰囲気を肌で感じることができます。 また、先生や在校生と直接話すことで、学校生活や進路に関する疑問を解消できるので、ご自身の将来について考える上で大変有意義な時間になると思います。 日本医専は、スポーツと医療を組み合わせた学びを提供しており、あなたの夢を応援し、未来の自分に出会うための細やかなサポートをしています。 日本医専の一番の魅力は、実践的な学びを深めるためのプログラムが用意されており、「ケガ」「スポーツ」「美容」「東洋医学」の4つの専門分野に特化したゼミで、より高度な手技を磨き、カラダ・エキスパートを育成します。 その他、臨床経験が積める「カラデミア」をオープンし、在学中から臨床経験を積むことができる実践教育の場を用意しています。 豊富な実技授業により即戦力となる人材育成や、一人ひとりの未来を実現するカリキュラムがあります。 さあ!皆さん、確かな技術と知識を身につけ、社会で活躍できる「カラダ・エキスパート」を目指しませんか? 日本医専のより詳しい情報や、最新のオープンキャンパス情報に関しては、日本医専の公式ホームページを確認してくださいね。 予約なしの当日参加でもOKなので、時間ができたら遊びに来てくださいね。 私も、担当していますのでお会いできたらすごく嬉しいです(^_-)-☆ 柔道整復師・鍼灸師 本校柔道整復学科 専任教員 川﨑有子]