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浮谷先生コラム 第15弾~ウキウキ散歩⁉~歯科用語放浪記・Ⅱ~

2021/12/10

こんにちは!
日本医学柔整鍼灸専門学校 広報担当です。
浮谷先生コラムの第15弾をお届けいたします!

ウキウキ散歩⁉~歯科用語放浪記・Ⅱ

皆さんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか?
柔道整復学科・教員の浮谷です。
本日は前回に引き続き、現在使われなくなってしまった歯科用語の続編をお届けします。

単純に歯が植わっているところ、または歯を支えているところを俗に「歯茎」と言うのは皆さんもご存じですね。

専門的には「歯肉」ですが、最近はテレビCMでも歯肉が一般化してきました。

その「歯肉」をかつては「歯齦(しぎん)」と呼んだのです。

学生時代の《口腔解剖学》の教科書にも「歯齦(歯肉)」で表記されていました。

正直歯科大に入学するまで「歯齦」なんて言葉は聞いたこともなく、前回紹介した「琺瑯質」や「白亜質」同様、すでに【母校だけの専門用語】になりつつあったのかも?しれません。

それでも大先輩たちが精魂込めて生み出した用語であり、当時の教授曰く「伝統ある歯科用語を使うことが母校出身の証である‼」とのことでした。

「歯齦」に関して調べてみるとかつての文豪たち~芥川龍之介をはじめ、泉鏡花、有島武郎、太宰治に至るまで様々な小説やエッセイに使用されていました。

時代でいうと明治から昭和初期でしょうか?

庶民の会話で使われていたかはともかく、「歯齦」という響きは「詩吟」を連想して今あらためて文学的な趣を感じます。…皆さんはいかがでしょうか?

残念ながら一部の歯科関連図書を除き、「歯齦」も死語になりつつあります。

柔整の解剖学・生理学の教科書にも一切記載されておりません。

ですから国家試験に出題されることはないでしょう。

ただ歯科教養としてそういう用語があったということだけ、頭の片隅、いや歯肉の中に?詰め込んでおいてください。

もうひとつ「歯周組織」について触れておきます。

こちらは「歯齦」や「琺瑯質」と異なり、現在でも使われる歯科用語です。

なぜか柔整の解剖学・生理学の教科書には載っていないのですが、歯科関連では重要なので記しておきます。

「歯周」ですから歯の周りを意味し、歯を支える役割を持つ組織ですが、専門的には「歯肉、歯槽骨、および歯根膜からなり、セメント質を含める」となっています。

歯質の中では歯根部に存在して歯を支えるセメント質が加わり、この4つを指します。

歯周組織は歯周炎や歯周病といった「歯周療法学」の基礎となる知識で、「予防歯科」「口腔衛生学」にもつながる大切な分野です。

学生時代、口頭試問ができなくて、教官から「じゃ、しょうがない。歯周組織4つ言ってみろ‼」と言われたのを今でも思い出します。(苦笑)

母校の用語で答えるなら:
「歯周組織すなわち歯齦(歯肉)、歯槽骨、歯根膜、白亜質(セメント質)‼」 以上です。

(監修/浮谷英邦先生:歯科医師・介護支援専門員)


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