【浮谷先生コラム・第3弾】親知らず 息子も知らず 親知らず

こんにちは!
日本医学柔整鍼灸専門学校 広報担当です。

今回は、浮谷先生のコラム第3弾です。

親知らず 息子も知らず 親知らず

こんにちは。柔整科・浮谷です。
まずは前回、第2弾コラムでのおまけ問題の答えから。

>>前回のコラムはこちらから

【国家試験に出ない問題解説】                

正解は4。ドナルド・トランプ前アメリカ大統領でした。このヒトと誕生日が同じと知った時、複雑な気持ちになりました。故人になりますが、国内では山縣有朋(明治の軍人・政治家)、川端康成(作家)が同じ6月14日生まれでした。皆さんも自分と同じ誕生日にどんな人がいるか?またその日にどんな出来事があったかを調べると面白いと思います。

「親知らず」息子も知らず 親知らず 

さて今回は歯の話。第1弾の親バカコラムで「息子の矯正治療開始」と記しましたが、20歳の大学生がなぜ矯正治療をする必要があったのか?そこから始めたいと思います。

昨年コロナの影響で入学祝いができず、せめて記念写真だけでも!と息子を撮ったのですが、どうも下顎が伸びた感じ…?変だなと思い診療室で改めてチェックしました。

結論から申しますと、息子の歯は7番(第2大臼歯)が生えてこなかったのです‼ 上下左右4本ともです。これはうっかりミスでは済まされません。親であり、歯科医でもある私の重大な見落としでした。皆さんは自分の歯が生える順番と生える時期をご存じですか?

歯科検診の落とし穴

6番(第1大臼歯)は6歳臼歯とも言われ、ほぼ6歳で生えてきますね。お隣り7番は7歳ですか?違います。こちらは12歳、おおよそ小学校卒業時になります。小学校の6年間で残りの前歯~小臼歯・犬歯のあと7番目(第2大臼歯)の生え揃うのが一般的です。ではなぜ7番を見落としたのか?これは言い訳になりますが、6番まできれいに生え揃い、

7番は個人差もあって少し遅れているか?くらいに思っていたのです。その後息子は親元を離れ、中・高は義母の下で暮らしたため、こちらがじっくり歯をチェックする機会がありませんでした。それでも年1回の歯科検診の結果は確認していました。「虫歯はありません」と言われて。実はそこにも落とし穴、というか重大な見逃がしがあったのです。  

今更当時検診された先生を責めるつもりはありません。「お前が父親だからちゃんと見ろよ」といわれればそれまでですから…。ただ問題点として昔も今も歯科の校内検診って虫歯の有る無しばっかりで、歯並びとか、萌出、生え変わり状態まで細かくチェックする余裕がないように見受けられます。生徒数の多い学校にあってはなおさらでしょう。

親知らずの話

息子の歯をさらにチェックすると8番(親知らず)が4本中3本埋まっていました。皆さんはなぜ上下第3大臼歯を「親知らず」と言うか知っていますか? その歯、つまり8番は子供が成長して親が面倒を見なくてもよくなった時期に生えてくるからだそうです。年齢的には通常18歳以降に親知らずは生えてきます。ところが人によっては顎の骨が小さいため萌出するスペースがなく、「異所萌出」といって変な位置から出てきたり、「半埋伏」といって一部分しか出ないことがあります。また口の奥にあるため清掃しにくく、虫歯や智歯周囲炎などのトラブルを抱え込んでいることが多いです。親知らずがしばしば患者さん泣かせ、あるいは歯医者さん泣かせの歯と言われるのはそういう理由からです。

親知らずは咀嚼つまり噛む力にはほとんど影響がないため、昔はやたらとすぐ抜きました。私も歯科学生時代、講座の若手先生から外科の練習台にと、痛くもない「親知らず」を3本も抜かれてしまいました。残り1本は左下、横向きに埋伏していて下顎の神経や血管に近いので残されました。親知らずの対処法については症例にもよりますが、上下の親知らずどうしでうまくかみ合っていれば無理に抜く必要はないでしょう。

矯正治療開始にあたって

さて息子の場合は7番が埋伏していて、後ろの親知らずが動きだして7番に迫りだしてきました。これはまずいと考え、知り合いの矯正歯科医と相談し、埋もれている7番を萌出させるために親知らず4本をすべて抜歯し、矯正装置をあてながら治療を進めていく方針を決めました。その方が親知らずを残すより歯列や噛み合わせが正常に保たれると予想したからです。

それまで痛みも圧迫感もなかった息子ですが、頑張って親知らず4本の抜歯に同意してくれました。現在は矯正装置を付けて経過観察しています。なおこれは余談ですが、矯正治療にあたって精密な口腔内検査をしたところ、口蓋部つまり上顎の中央部に余分な歯(埋伏過剰歯)のあることがわかりました。よって親知らずより先にその過剰歯から除去することになりました。治療は都内の歯科大に依頼しましたが、処置当日はめずらしい症例だとのことで息子のまわりを何人もの歯科大生が取り巻いたそうです。私も見たかったですが、こちらの処置も難なく終わりました。

 

長くなりましたがこれで終わりにします。皆さん歯を大切に、お大事にどうぞ。

今日のひとこと「親も見落とす親知らず、動き出すのは20歳前後から‼」

(監修/浮谷英邦先生:歯科医師・介護支援専門員)

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