【川﨑先生コラム】「ウインター・ブルー」に負けないからだ作り
2024/01/26
こんにちは!!
日本医学柔整鍼灸専門学校 広報担当です。
川﨑先生コラムの第47弾をお届けいたします!
「ウインター・ブルー」に負けないからだ作り
冷え込みが強くなってきましたね。冬将軍到来ですね。
天気予報で言う「冬日」は最低気温が0度未満、「真冬日」は最高気温が0℃未満で、日本で記録されている最低気温は、北海道旭川市の-41℃(1902年1月25日)だそうです。
この気温は、呼吸をしたら肺が凍ると言われるほどの寒さでとても危険なんです。
冬の季節は日照時間が短く、寒さもあり外出が減っていきますね。
何だか元気が出ないと感じている人も多いのではないでしょうか。
日光を浴びる量が減ると、脳内伝達物質のセロトニンの分泌が減少しイライラしたり気分が落ち込みやすくなって「ウインター・ブルー」(気うつ性感情障害)に陥ってしまいます。
冬になると朝は起きたくない、もっと寝ていたい、炭水化物や甘いものが食べたいなども寒さのせいと思われがちですが、睡眠や食事バランスも日照時間が短いことが影響しています。
ウインター・ブルーになる原因
ウインター・ブルーは、秋~冬にかけて気分が落ち込みやすくなり、気力がなくなり疲労感を強く感じてしまう状態になる「気うつ性感情障害」です。
主な症状は「過食・過眠・体重増加」が特徴です。
特に秋~冬は日照時間が短く、セロトニンという脳内伝達物質の分泌量が減少することが原因です。
セロトニンは脳内の神経伝達物質のひとつで、ストレスを感じると脳から放出されるドーパミン(喜び、快楽など)やノルアドレナリン(恐怖、驚きなど)という神経伝達物質からの情報をコントロールし、心の落ち着きや意欲、感情などを安定させる働きをしメンタル不調を防ぐ役割をしてくれています。
その他、食欲(過剰)や体内時計に働きかけるメラトニンという睡眠ホルモンの分泌が不足するため睡眠にも影響します。
健康な人でも冬はセロトニン分泌量が減りますが、敏感な人は通常の人よりウインター・ブル―に陥りやすくなります。
心身をリラックスさせるさせるためには光を浴びることはとても大切なことです。
春が近づき日照時間が長くなると症状は自然に治りますので、日中は寒くても外出してたくさんお日様を浴びてくださいね。
ウインター・ブルーを防ぐためには
①散歩や運動をしてお日様を浴びる
お日様を浴びながら体を動かすことは気分をリラックスさせる効果があり、運動をすると5分後くらいから セロトニン濃度が高まり、20~30分でピークに達します。
疲れを感じるレベルになるとセロトニンの分泌は低下するので頑張りすぎず楽しみながら行うことを勧めます。
②バランスの良い食事を摂る
セロトニンの材料となるのがトリプトファンという必須アミノ酸です。
トリプトファンは動物性タンパク質(肉類、魚、乳製品など)に多く含まれています。
トリプトファンが脳内でセロトニンに変化するには、動物性たんぱく質と一緒にビタミンB6などのビタミン類も摂取することが必要です。
魚や豆類、ナッツ類、バナナ、のりなどを一緒にバランス良く食べることを心がけてください。
一部、糖質(ご飯やパン、甘味類など)を摂ると、インスリンの作用で血中のトリプトファンが脳内へ吸収されやすいとする報告があります。
③温活で免疫力を上げる
冷えは頭痛や肩こり、肌荒れなど、身体の不調、病気を引き起こす原因のひとつです。
近年では、体温が36℃以下の低体温の人が多くなっています。
低体温では代謝が十分に得られず体のだるさや不調を起こしやすくなります。
体を温めることは大切で、日頃のストレス軽減や疲労を改善することにつながります。
ストレス障害があると免疫力が低下し細胞の中のタンパク質の障害が起こります。
これを修復してくれるのがHSP(ヒートショックプロテイン)と言われるもので、タンパクの障害部位を見つけて細胞を修復し正常なタンパクにして免疫細胞の働きを強化する力を持っています。
HSPは細胞に熱ストレスを加え体温を上げることで増加し、病気やストレスを軽減し治癒に導いてくれる体を守る仕組みの一つです。
だから、入浴による温活で免疫力をアップさせることができます。
効果的な入浴方法は、入浴温度は40~42℃で、10~20分ほど浸かり、入浴後は38℃以上の体温を15分〜20分維持することが好ましいです。
入浴後は体を冷やさず保温することがポイントです。
増加したHSPは、作られてから2日後にその効果を発揮し1週間ほど体内で維持します。
週に2回ほど湯船につかる習慣を作るといいですね。
長く入りすぎたり、入浴温度が43℃を超えると細胞が衰えてしまいますので入浴温度を守って下さい。
最後に
幸せホルモンと言われるセロトニンは、趣味や好きなことをして充実感や達成感を感じるようにすると安定します。
特に、セロトニンは日中に増加し、メラトニンはセロトニンを材料にして夜になると増加する仕組みがあるため、体内時計をコントロールし、規則正しい生活をするように心がけてください。
ウインター・ブルーは誰でも陥る可能性があります。リスクを少しでも減らすようにできることから始めてみましょう。
♡モノローグ♡
あと1か月ほどで国家試験があります。
3年生は毎日頑張って勉強をしています。
最近、模擬試験や卒業試験で疲れ果てていた学生に癒しの時間を作りモチベーションを保ってもらいたいと思い、ホットストーンセラピー講座を実施しました。
ホットストーンセラピーは、火山岩の一つである玄武岩を使用しオイルトリートメントをする手技で、温まった玄武岩の遠赤外線効果で温めながら体をほぐしていきます。
みんな楽しく積極的に取り組んでくれて、「気持ちよかったー」「癒された―」と元気を取り戻してくれました。
卒業後に仕事に取り入れたいという相談も受け、技術の一つに考えてくれた学生もいました。
あと少しでみんなが卒業してしまうのは寂しい気持ちもありますが、立派な先生になって活躍を期待しています。
日本医専は、卒業後すぐに活躍できる学生を育成することが教育の一つでゼミなど様々な講座を行っています。
自分が教員をしていながら感じていますが、その取り組みは「素敵だなあ~」と学生が羨ましく思います。
1年生も学校に慣れて元気良すぎるくらい楽しく過ごしています。
2月から後期の定期試験が始まるので、放課後残って勉強しています。
お友達と共に教え合い、自己学習力が付いてきていると実感しています。
週に2回の学習会も全員出席していていつもながら集中して取り組んでいます。
1年生は、新しい言葉や知識に戸惑いもありモチベーションが低下しやすいので学習会やJ-UP補講を行って、学習サポートを行っています。
みんなみんな頑張れ!!本当に一生懸命に勉強してますね。
先生たちはその努力をちゃんと見てるから自信を持って下さいね。
だけど、勉強の合間に好きなことをしたり、リラックスする時間も作ってね。
そうするとまた頑張れるからね☆彡
柔道整復師・鍼灸師
本校柔道整復学科 専任教員 川﨑有子
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