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【川﨑先生コラム】血管ほぐしで冷え性改善💛

2023/12/01

こんにちは!
日本医学柔整鍼灸専門学校 広報担当です。
川﨑先生コラムの第45弾をお届けいたします!

血管ほぐしで冷え性改善💛

寒くなってきましたね。

皆さんはどのように寒さ対策や冷え対策をしていますか?

冷え症は男性よりも女性に圧倒的に多く、高齢になるほど冷えを訴える人が増えています。

特に、思春期と更年期に多く見られ、自律神経の失調症状と関係が深いと言われています。

今回は冷え性についてお話をしていきます。皆様が健やかに過ごすための参考になれば嬉しく思います。

「冷え性」と「冷え症」って違うの知ってますか?

医学的に使われているのが「冷え症」、東洋医学で使われるのが「冷え性」で、「症」「性」の文字が異なります。

西洋医学では「冷え症」という疾患名はなく、検査で異常が見られないもので手足の冷えを感じるという『体質』を表す言葉として使用されていて、他の疾患との関連がなければ治療は行われません。

東洋医学では「冷え性」という一つの『疾患』を表す言葉として使われていて、体質ではなく病気として捉えてその症状を改善するための治療を行います。

「冷え性」は東洋医学ならではの病気といえます。

冷え性(症)とは

血行が悪くなることで、からだの一部が特に冷たく感じる症状を冷え性(症)と言います。

冷えを感じる部位は「手、足、お腹、腰、背中、肩」など様々ですが、一般的には「手、足」の冷えを感じる人が多いようです。

他にも、夏でも冷える、暖房を使用していても手足が冷たい、体温は平熱だが冷えを感じる、体がだるくなったり、むくんだり、頭痛や肩凝りといった症状を訴える人も多くいます。

冷え性の原因

生活習慣や運動不足などを背景に冷え性に悩む人が増えています。

筋肉は血流が多く熱を生み出します。筋肉が作り出す熱により血液が温められ、その温められた血液が全身をめぐり体温を保っています。

からだを温めるには筋肉が不可欠なのですが、その筋肉量が少ない人ほど熱を産生する力が弱く、基礎代謝も低下するため血流が減少し冷えの原因となります。

他にも、ストレスによる自律神経の乱れが原因となっているものもあります。

体温調節に関わっているのが自律神経で、ストレスが強いと自律神経の交感神経が亢進し、その働きにより血管が収縮して手足が冷たくなります。

逆にリラックスしている時は、自律神経の副交感神経が亢進し、血管が拡張するため、血流量が増加し手足が温かくなります。

冷え性は女性特有?

冷え性は女性に多くみられますが、男性でも珍しくありません。男女の特徴から見てみます。

【女性の冷え性の原因】

①筋肉量
女性は男性に比べて筋肉量が少なく脂肪が多いからです。
脂肪は冷えると温まりにくいという性質を持つので冷えが起こりやすくなります。

②月に1度の月経
月経時は体内の血液の量が減少します。血液の赤血球には、酸素を運ぶヘモグロビン(鉄)が含まれ、このヘモグロビンが減少することでからだに十分な酸素が行き渡らなくなります。
からだが酸素不足になると食物や栄養が分解されにくくなり、エネルギー源が不足し効率よく体を温めることができなくなります。

③子宮冷え
子宮や卵巣は女性が妊娠や出産という役割をもつため、その臓器を守る役割として脂肪が多く付いていています。そのため、骨盤内臓器官は血液が滞りやすいと言われています。
女性は男性より冷えやすい体の構造をしています。
また、女性ホルモンは自律神経との関りがあり、女性ホルモンの乱れが冷えに繋がることがあります。

【男性の冷え性の原因】

①筋肉量
男性の場合、加齢に伴って筋肉量が低下し、基礎代謝も低下して冷えやすくなります。
仕事が忙しく運動不足になりがちな人は要注意です。

②生活習慣の乱れ
仕事が忙しく十分な睡眠時間が取れていない場合は、自律神経の乱れに繋がり冷えを生じやすくなります。

③食生活の乱れ
外食が多いと栄養不足や内臓の衰えによる胃腸障害が原因で冷え性になります。
男性に多くみられる胃腸障害ですが、栄養素をうまく吸収できず、筋力の低下、エネルギーの低下などに繋がり冷え性になります。

④メタボリックシンドローム
メタボは、内臓肥満に高血圧、脂質異常、高血糖などが合わさった状態で生活習慣病の前段階の状態を示すものです。心臓や血管の病気に繋がりやすいといわれています。
動脈硬化が原因で血管が狭くなり血流障害を起こしている場合は冷えを感じやすくなります。

⑤喫煙
喫煙習慣のある人は、血管が収縮されるので血行不良になり、血液が手足の先まで十分に行き渡らないので、体が冷えてしまいます。

血管ほぐしで血流を改善しよう

冷え性の人は血管が硬くなっていて手足の末端まで温かい血液が行き渡らない可能性があります。

血管ほぐしを行うことで、一酸化窒素(血管拡張物質)を効率よく出し、血管を柔らかく保ち冷えを改善する効果が期待できます。

血管ほぐしは、太ももやふくらはぎなどの太い血管を伸ばすストレッチを行います。

左右、1回30秒ずつ行っていきましょう。

①ふくらはぎの血管ほぐし
片足を前に出し両手を膝に置き体重をかけるように伸ばす。

②股関節前面の血管血管ほぐし
正座をして両手を前につき、片足を後ろに伸ばす。

③太ももの前面の血管ほぐし
両足を伸ばして座り、片足を曲げて両手を後ろについて伸ばす。

④おしりの血管ほぐし
仰向けで寝て、片足を抱えて胸につけるように伸ばす。

おわりに

冷え性対策はたくさんありますが、自己発熱量を増やすことが根本的な解決に繋がります。

運動やストレッチなどは血流増加が期待できます。まずは血管ほぐしからスタートしてみましょう。

そして、睡眠を十分にとり、心の緊張もほぐし深くリラックスさせるように生活習慣を整えていきましょう。

冷えによる頭痛や肩凝りなどの症状があるかたは、運動以外にマッサージを受けることも効果的です。

女性の冷え性は、婦人科疾患に繋がることもあります。月経異常が続く方は婦人科で相談をしてくださいね。

また、異物を攻撃する役割を果たすリンパ球は、体温が高いと活性化し体温が低いと働きが落ちます。

冷え性の人は免疫力も低下しますので、カゼなどウイルス感染には十分気をつけてお過ごしください。

寒いからと、電気毛布にくるまるのはNGです。電化製品から出ている電磁波は交感神経を興奮させてしまうため帯電冷え性になってしまいます。

パソコンや携帯電話も電磁波を放出していますので長時間の使用は控えるといいでしょう。

♡モノローグ♡

犬にも末端冷え性があるんだって~!!えー!!!
犬の肉球には毛細血管が分布していて、冷えすぎるとその血流が悪くなり体温低下に繋がるそうです。
最近では、ペットも温活して免疫力を高めている時代です。
ところで、昔から、3つの首(手首・足首・頚部)を温めると良いと言われていますね。
しかし、今は1つ増えて「4つの首」と言われていています。
それがお腹だそうです。
お腹を温めることで腸内細菌が活発になり、結果としてからだの代謝につながり免疫力が高まります。
腸活も大事ですね~。
お腹の首・・・・くびれてる?・・・・まあそういうことにしよう(*^_^*)
皆さんも、温活・腸活ともに頑張りましょう☆彡

柔道整復師・鍼灸師
本校柔道整復学科 専任教員 川﨑有子

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