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【片橋先生コラム】一番有名な筋肉

2023/06/09

日本医学柔整鍼灸専門学校です。

今回は片橋先生によるコラム・第38弾をお届けします!

一番有名な筋肉

人体で一番有名な筋肉は何でしょうか?

これは私の感覚です(^^)
力こぶを作っているアレではないかと思います
3歳児や4歳児でも
「筋肉ムキムキだよ~」
とポーズをとって見せてくれるから。

そう、腕の上腕二頭筋です
肘を曲げると盛り上がって、筋肉がしっかりと触れますね

筋肉は細い腱になって骨に着いています
着いている端の両端をそれぞれ起始、停止と呼んでいます
二頭というのは起始である頭が2つ、2ヵ所から始まっているということなんです

具体的にいうと上腕二頭筋は肩甲骨から肘下の前腕の骨に着いています
起始は肩甲骨の方、停止は前腕側になります
肩甲骨にある起始、頭が2ヵ所あるのです
長い方を長頭、短い方を短頭と呼んでいます

この肩甲骨に着いている上腕二頭筋長頭の腱がなんと!切れることがあるのです
聞いたことはありますか?

しかも自然に、気がつかないうちに切れていることがあるんですよ!

肩の痛みや力の入り難さを訴えて接骨院や整骨院、整形外科に来院される方の中に、この上腕二頭筋長頭腱断裂の方がいらっしゃいます
患者様は腱が切れたなんて思っていません
特に何か原因が思い当たらないことが多いですし…

みなさんは、力こぶを作っている上腕二頭筋長頭腱が切れてしまったらどうなると思いますか?
筋肉の端を止めているヒモが片方外れている状態ですね
そして、地球上には重力がありますよね

もうおわかりですね?

そう、筋肉が下に、もう片方の付着部の前腕の方に下がってしまうのですね
左右の肘を曲げてもらって力こぶを作るようにしてもらうと切れた方の力こぶが肘の近くに寄っているのがよくわかります

どんな人に多いかというのもあります

腕を使う、力仕事のを長くされていた方に多いのです
典型的なのは、大工さん

若い方ではなく高齢の60歳過ぎの方に多いです
自然に切れるというのは、一度にぶちっといってしまうのではないですね
長年肩や腕を使っている中で腱が少しずつ少しずつ擦れてしまって、あるとき最後の部分が切れてしまうのです
だから、切れていてもものすごく痛いわけではないのですね

じゃあ、どうやって直すのか

なんとなんと…

そのまま、切れたままにしておく

というのが多いのです
大丈夫なんです
痛みが治まればほぼ通常通りに使えます
力も入ります
高齢の方で日常生活に特に支障がない場合は腱を手術でつなぐことをしなくてもいいのです

不思議ですね

(監修/片橋るみ先生:柔道整復師 介護支援専門員)

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